こんにちは、みんな!海に行ったことはあるかな?夏に泳いだり、貝殻を拾ったり、波と戯れたり…そんな楽しい思い出があるよね。
そんな海の水を、もし間違えてゴクッと飲んじゃったり、口に入れちゃったりしたことはない?「うぇっ、しょっぱい!」ってなったことがあるんじゃないかな。
でも、不思議だよね。空から降る雨はしょっぱくないし、川の水もしょっぱくない。なのに、どうして海だけがあんなにしょっぱいんだろう?
今日は、その「海のしょっぱさの秘密」について、いっしょに調べていこう!

はると
うわっ、海の水飲んじゃったときのあの味、忘れられないよな~。去年の夏、波にやられて「ゴクッ」ってなっちゃったんだよね。

ひまり
まぁ、はると。またやらかしたの?海の水は飲むものじゃないって、毎年言ってるでしょ。…でも、どうして海の水ってこんなにしょっぱいのか、ちゃんと理由があるなんて知らなかったわ。ちょっと気になるわね。
しょっぱい海水はどこからやってくる?
まずは考えてみよう。海の水はどこからくるのかな?
そう、海の水のもとは、雨や雪なんだ。空から降ってくる雨水は、ほとんど真水っていって、いろんなものが溶け込んでいないキレイな水なんだよ。雨水をなめても、ぜんぜんしょっぱくないよね。
じゃあ、どこから海のしょっぱさはやってくるんだろう?実は、そのしょっぱさの秘密は、私たちの足元にある地面に隠されているんだ!
しょっぱさの源は地面の中にあった!
「え?地面がしょっぱいの?」って思うかもしれないね。
地面や岩、土の中には、「ミネラル」と呼ばれる、目には見えない小さな粒々がたくさん含まれているんだ。このミネラルの中には、食卓で使う「食塩」も含まれているよ。
こんな実験をしたことがある?砂や土を水に入れてかき混ぜると、水が少し濁るよね。これは土の成分が水に溶け出しているんだ。実は雨水も、地面に降り注ぐと、同じようにミネラルを少しずつ溶かし出すんだよ。
土と塩
雨水はどうやって岩や土からミネラルを溶かすの?
雨水は、空気中の二酸化炭素を少し溶かしこんでいるから、ちょっとだけ「酸性」になっているんだ。「酸性」というと難しく聞こえるかもしれないけど、レモンやお酢が酸っぱいのも同じ理由だよ。もちろん、雨水はレモンほど酸っぱくはないけどね。
この少しだけ酸性の雨水が地面に落ちて、岩や土に触れると、まるで砂糖が水に溶けるように、岩や土の中にあるミネラルを少しずつ溶かし出すんだ。
おうちでもこんな様子を見ることができるよ。例えば、お風呂に入れる入浴剤を思い浮かべてみて。入浴剤をお湯に入れると、シュワッと溶けて、お湯の色や香りが変わるよね。それと同じように、雨水が岩や土に触れると、目には見えないけど、少しずつミネラルが溶け出すんだ。
雨水と川の大きな旅
さて、ミネラルを少し溶かした雨水は、その後どうなるかな?
雨水はだんだん集まって、小さな流れになり、やがて川になるよね。川の水には、雨水が岩や土から溶かし出したミネラルが少し含まれているんだ。でも、その量はとっても少ないから、川の水をなめても、ほとんどしょっぱさを感じないよ。
例えていうなら、大きな浴槽(おふろ)いっぱいの水に、塩を小さじ1杯だけ入れたようなものかな。塩は確かに入っているけど、あまりにも水の量が多いから、しょっぱさはほとんど感じられないんだ。
川から海へ、ミネラルが大集合!
さて、川はどこへ向かうかな?そう、ほとんどの川は最終的に「海」に流れ込むよね。
世界中の川が、毎日毎日、絶え間なく海に水を運んでいる。そして、川の水と一緒に、岩や土から溶け出した「ミネラル」も海に運ばれているんだ。
考えてみよう。1本の川が運ぶミネラルの量はとても少ないけど、世界中には何千、何万もの川があるんだ。そして、それらの川が何億年もの間、ずっと海にミネラルを運び続けてきたんだよ。
海に流れ込む川
大切なポイント:水は蒸発するけど、塩は残る!
ここで、とっても大事なことがあるよ!
海に流れ込んだ水は、太陽の熱で温められて「蒸発」するんだ。「蒸発」って言葉を聞いたことあるかな?濡れた洗濯物が乾くのも、水たまりがなくなるのも、水が「蒸発」しているからなんだよ。水が空気中に水蒸気となって、目に見えない形で上っていくんだ。
でも、海水が蒸発するとき、水だけが蒸発して、その中に溶けていた「塩分」は残されるんだ。これがとっても重要なポイントなんだよ!
実験してみよう!塩水を小さな容器に入れて、お日様の当たる窓際に1週間ほど置いておこう。水が蒸発すると、容器の底に白い粉が残るよ。これが「塩」なんだ。海では、この現象が巨大な規模で起こっているんだよ。
海がしょっぱくなるまでの長い長い時間
さあ、これまでのお話をまとめてみよう:
- 雨水は岩や土からミネラルを少しずつ溶かし出す
- ミネラルを含んだ水が川になって海へ流れる
- 海では水だけが蒸発して、ミネラル(塩分)は残される
- これが何億年も繰り返されてきた
実は、海がしょっぱくなるまでには、信じられないくらい長い時間がかかったんだ。地球の年齢は約46億歳と言われていて、海ができたのは約40億年前。それから今日まで、少しずつ少しずつ塩分がたまって、今の海のしょっぱさになったんだよ。
海の塩はいろいろな種類があるよ
みんなが食卓で使う塩は「塩化ナトリウム」という物質だけど、海水に溶けている塩分はそれだけじゃないんだ。「塩化マグネシウム」や「硫酸カルシウム」など、いろんな種類のミネラルが混ざっているんだよ。
豆腐を作るときに使う「にがり」も、実は海水から取れるものなんだ。海の塩はいろんな栄養素が含まれていて、私たちの体にも大切なものなんだよ。
でも、湖はどうして?
「じゃあ、湖はなんでしょっぱくないの?」って思ったかな?賢い質問だね!
多くの湖には「出口」があって、水が流れ出ているんだ。例えば、琵琶湖の水は瀬田川を通って流れ出ているよね。このように、水と一緒にミネラルも流れ出ていくから、海のようにミネラルがたまりにくいんだ。
でも、世界には出口のない湖もあるよ。例えば「死海」というイスラエルとヨルダンにまたがる湖は、水の出口がなくて、太陽の熱で水がどんどん蒸発するから、塩分濃度がすごく高いんだ。死海の水は普通の海の約10倍もしょっぱくて、人が浮くほどなんだよ!試しに、塩をたっぷり入れた水に卵を入れてみると、卵が浮かぶのを見ることができるよ。死海はそれくらいしょっぱいんだ!

はると
えっ!?死海って人が浮くんだ!すげぇ~!俺、水泳苦手だから、沈まない海ってめっちゃ行ってみたいかも!死海で逆立ちして浮いてみせる!

ひまり
もう、はるとったら。「逆立ちして浮く」って…。それに記事にも書いてあるでしょ?あそこは普通の海の10倍もしょっぱいの。目に入ったら大変だし、傷があったらすごく痛いわよ。それより、雨水が岩のミネラルを溶かして、それが何億年もかけて海に集まったって部分、すごく感動しない?地球ってすごいわ。
死海に浮かぶ人々
「塩田」で海の塩を取り出す
昔から、人間は海の水から塩を取り出して使ってきたんだ。「塩田」という特別な場所で、海水を引き入れて、太陽の力で水を蒸発させ、残った塩を集めるという方法で塩を作っていたよ。
日本でも、特に瀬戸内海の沿岸では、たくさんの塩田があったんだ。今はほとんど見られなくなったけど、一部の地域では伝統的な方法で塩づくりを続けているよ。
塩田
質問タイム!海のひみつを探ろう
ここで、ちょっと考えてみよう:
- もし海がしょっぱくなかったら、地球はどうなっていたと思う?
- 海の水を全部蒸発させたら、どれくらいの塩が取れると思う?
- 実は、海のしょっぱさは場所によって少しずつ違うんだ。どうしてだと思う?
ヒント:3つ目の質問は、大きな川が流れ込む場所や、雨がたくさん降る場所、太陽の熱で水がよく蒸発する場所などを考えてみると、答えが見えてくるかも!
まとめ:海のしょっぱさの秘密
今日のお話をまとめると:
- 海がしょっぱいのは、雨水が岩や土からミネラルを溶かし出して海に運び、水だけが蒸発して塩分が残るからなんだ。
- これが何億年も繰り返されて、今の海のしょっぱさになっている。
- 海の塩には、食塩だけでなく、いろいろな種類のミネラルが含まれている。
- 湖は出口があることが多いから、ミネラルがたまりにくい。
- でも、出口のない湖や、蒸発が激しい場所の湖は、海よりもしょっぱくなることもある。
次に海に行ったときは、海水のしょっぱさを感じながら、「この塩は、遠い山の岩から流れてきたのかな」なんて想像してみてね。
自然の中には、まだまだたくさんの「なぜだろう?」が隠されているよ。これからも、いろんなことに疑問を持って、その答えを探していく楽しさを見つけてね!

はると
そっかー、雨が岩を溶かして、それが海に集まって、水だけ蒸発…ってことか!つまり、俺が海でしょっぱい思いをするのは、地球の壮大なドラマの一部だったんだな!なんかカッコイイ!

ひまり
そういうことね。…って、はると、またカッコイイとか言ってごまかして!しょっぱい思いをするのは、はるとが波に飲まれちゃうからでしょ?去年の「ゴクッ」だけじゃなくて、一昨年も砂浜で転んで口に入ったって言ってなかった?もしかして、毎年の恒例行事になってない…?少しは学習しましょうね!
やってみよう!簡単な実験
おうちの人と一緒に、こんな実験をしてみよう:
- 小さな容器に海水(または塩水)を入れる
- 窓際など、日当たりの良い場所に置く
- 数日間、様子を観察してみよう
- 水が蒸発したら、容器の底に残った塩を観察してみよう
こうした実験を通して、自然の不思議を自分の目で確かめると、もっと理解が深まるよ!
皆さんも、「どうして?」という気持ちを大切に、身の回りの自然や科学を楽しんでくださいね!
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