小学生でもわかる！「関税（かんぜい）」

みなさん、こんにちは！今日きょうは「関税かんぜい」というちょっと難むずかしいけれど、わたしたちの生活せいかつに関かかわる大切たいせつなことについて勉強べんきょうしましょう。難むずかしい言葉ことばも出でてくるけれど、分わかりやすく説明せつめいするので大丈夫だいじょうぶ！一緒いっしょに学まなんでいきましょう！

関税かんぜいってなに？

関税かんぜいとは、外国がいこくから日本にっぽんに入はいってくる品物しなものに対たいしてかかる「税金ぜいきん」のことです。「税金ぜいきん」というのは、わたしたちの生活せいかつをよくするために国くにが集あつめているお金かねのことですね。学校がっこうや病院びょういん、道路どうろなどを作つくるのにも税金ぜいきんが使つかわれています。

関税かんぜいは、その中なかでも特別とくべつな税金ぜいきんで、外国がいこくから日本にっぽんに入はいってくる品物しなものだけにかかります。例たとえば、アメリカで作つくられたスニーカーや、フランスのお菓子かし、韓国かんこくのゲーム機きなどが日本にっぽんに入はいってくるとき、その品物しなものの値段ねだんに関税かんぜいが上乗うわのせされるんです。

どうして関税かんぜいが必要ひつようなの？

「外国がいこくから来くるものにわざわざ税金ぜいきんをかけるなんて、どうしてかな？」と思おもいますよね。実じつは、関税かんぜいには3つの大切たいせつな役割やくわりがあるんです。

1.日本にっぽんの会社かいしゃや農家のうかさんを守まもるため

例たとえば、日本にっぽんでみかんを育そだてている農家のうかさんがいるとします。もし外国がいこくから、とても安やすいみかんがたくさん入はいってきたらどうでしょう？みんな安やすい方ほうを選えらびますよね。そうすると、日本にっぽんの農家のうかさんが作つくったみかんが売うれなくなってしまいます。

そこで関税かんぜいの出番でばんです！外国がいこくから来くるみかんに関税かんぜいをかけると、その値段ねだんが少すこし高たかくなります。すると、日本にっぽんのみかんも「そんなに値段ねだんが変かわらないなら、こっちにしよう」と思おもってもらえるかもしれません。こうして、日本にっぽんの農家のうかさんや会社かいしゃが守まもられるんです。

みんなの身近みぢかな例れい：文房具ぶんぼうぐ

みなさんが学校がっこうで使つかう鉛筆えんぴつやノートを考かんがえてみましょう。日本にっぽんで作つくられた鉛筆えんぴつと外国がいこくで作つくられた鉛筆えんぴつがあります。もし外国がいこくの鉛筆えんぴつがとても安やすかったら、日本にっぽんの鉛筆えんぴつ会社がいしゃは困こまってしまいますよね。関税かんぜいがあることで、日本にっぽんの文房具ぶんぼうぐ会社がいしゃも元気げんきに続つづけられるんです。

2.安全あんぜんな品物しなものを守まもるため

外国がいこくから入はいってくる食たべ物ものやおもちゃなどが、本当ほんとうに安全あんぜんかどうかチェックするのはとても大変たいへんです。もし基準きじゅんを満みたさない安全あんぜんでないものがたくさん入はいってきたら、みんなの健康けんこうや安全あんぜんが心配しんぱいですよね。

関税かんぜいをかけることで、外国がいこくの会社かいしゃは「日本にっぽんに商品しょうひんを売うるためには、日本にっぽんの安全基準あんぜんきじゅんをしっかり守まもらないといけないぞ」と考かんがえるようになります。だから、関税かんぜいはみんなの安全あんぜんを守まもるためにも役立やくだっているんです。

みんなの身近みぢかな例れい：おもちゃの安全性あんぜんせい

外国がいこくから輸入ゆにゅうされるおもちゃの中なかには、小ちいさな部品ぶひんが取とれやすかったり、有害ゆうがいな物質ぶっしつが使つかわれていたりするものがあります。関税かんぜいと一緒いっしょに行おこなわれる検査けんさによって、危険きけんなおもちゃが日本にっぽんに入はいってこないようにチェックされているんです。だから、みんなは安心あんしんしておもちゃで遊あそべるんですよ。

3.国くにのお金かねを増ふやすため

税金ぜいきんは、道路どうろを作つくったり、学校がっこうを建たてたり、病院びょういんを運営うんえいしたりするために使つかわれる、とっても大切たいせつなお金かねです。関税かんぜいも税金ぜいきんの一種いっしゅなので、国くにのお金かねを増ふやす役割やくわりがあります。

国くににお金かねがたくさんあれば、もっと住すみやすい社会しゃかいを作つくることができます。例たとえば、新あたらしい公園こうえんを作つくったり、災害さいがいが起おきたときの備そなえを強つよくしたりできるんです。

関税かんぜいはどんなものにかかるの？

関税かんぜいは、外国がいこくから日本にっぽんに入はいってくるいろいろな品物しなものにかかります。例たとえば：

• 食たべ物もの（チョコレート、バナナ、肉にくなど）
• 服ふくや靴くつ
• 電化製品でんかせいひん（スマートフォン、ゲーム機きなど）
• おもちゃ
• 車くるま
• スポーツ用品ようひん（サッカーボール、テニスラケットなど）

でも、すべての品物しなものに同おなじ金額きんがくの関税かんぜいがかかるわけではありません。品物しなものによって、関税かんぜいの金額きんがくは違ちがいます。これは国くにと国くにの間あいだで「この品物しなものにはこれくらいの税金ぜいきんをかけましょう」と話はなし合あって決きめているのです。

具体ぐたい的てきな例れいで見みてみよう

外国がいこくから輸入ゆにゅうされるチョコレートには、だいたい10%程度ていどの関税かんぜいがかかることがあります。つまり、本来ほんらい100円えんのチョコレートが、関税かんぜいがかかると110円えんで売うられることになるんです。

一方いっぽうで、パソコンや携帯電話けいたいでんわなどの電子機器でんしききには、関税かんぜいがほとんどかからない場合ばあいもあります。これは、日本にっぽんが世界中せかいじゅうの国々くにぐにと「IT製品せいひんには関税かんぜいをかけない」という約束やくそくをしているからです。

関税かんぜいの金額きんがくはどうやって決きまるの？

関税かんぜいの金額きんがくは、大おおきく分わけて3つの方法ほうほうで決きまります：

1. 従価税じゅうかぜい：品物しなものの値段ねだんに対たいして、何なん％かの税金ぜいきんをかける方法ほうほう
   例れい：1000円えんの靴くつに10%の関税かんぜい→100円えんの税金ぜいきんがかかる
2. 従量税じゅうりょうぜい：品物しなものの量りょうや重おもさに対たいして税金ぜいきんをかける方法ほうほう
   例れい：お米こめ1kgに341円えんの関税かんぜい→2kgなら682円えんの税金ぜいきん
3. 複合ふくごう税ぜい：上うえの2つを組くみ合あわせる方法ほうほう
   例れい：チョコレート→値段ねだんの10%＋1kgあたり100円えんの税金ぜいきん

どの方法ほうほうを使つかうかは、品物しなものの種類しゅるいによって違ちがいます。これも国くにと国くにの話はなし合あいで決きめているんですよ。

関税かんぜいがないとどうなるの？

もし関税かんぜいが全まったくなかったら、外国がいこくから安やすい品物しなものがたくさん入はいってきて、お店みせで買かい物ものをするとき、今いまよりも安やすく買かえるものが増ふえるかもしれません。それはうれしいことですよね。

でも、そうなると日本にっぽんの会社かいしゃや農家のうかさんが外国がいこくの会社かいしゃと競争きょうそうするのが難むずかしくなって、仕事しごとがなくなる人ひとが出でてくるかもしれません。また、安全基準あんぜんきじゅんを満みたさない品物しなものも入はいってきやすくなるかもしれません。

だからこそ、関税かんぜいはわたしたちの生活せいかつや安全あんぜんを守まもるために大切たいせつな役割やくわりを果はたしているんです。

関税かんぜいは同おなじ金額きんがくのまま？

関税かんぜいの金額きんがくは、いつも同おなじではありません。国くにと国くにとの関係かんけいや、世界せかいの経済状況けいざいじょうきょうによって変かわることがあります。

例たとえば、日本にっぽんとある国くにが「お互たがいもっと仲良なかよく貿易ぼうえきしよう！」と約束やくそくすると、両国りょうこくの間あいだでの関税かんぜいが安やすくなることがあります。これを「自由貿易協定じゆうぼうえききょうてい（FTA）」や「経済連携協定けいざいれんけいきょうてい（EPA）」と呼よびます。

難むずかしい言葉ことばだけど、簡単かんたんに言いうと「お互たがいの国くにの品物しなものをもっと行いき来きしやすくしよう」という約束やくそくなんだ。例たとえば、日本にっぽんはオーストラリアとEPAを結むすんでいるから、オーストラリアの牛肉ぎゅうにくにかかる関税かんぜいは少すこしずつ安やすくなっているんだよ。

逆ぎゃくに、ある国くにが問題もんだいを起おこした場合ばあい、「制裁せいさい」として、その国くにからの品物しなものに高たかい関税かんぜいをかけることもあります。これは「それはダメだよ」というメッセージを送おくるためです。

身近みぢかな例れいで関税かんぜいを考かんがえてみよう

例れい1：お菓子かしと関税かんぜい

みんなが大好だいすきなお菓子かしを例れいに考かんがえてみましょう。外国がいこくから輸入ゆにゅうされたチョコレートやクッキーには、関税かんぜいがかかっていることがあります。

例たとえば、ベルギーのチョコレートには関税かんぜいがかかるため、少すこし高たかく感かんじるかもしれません。でも、関税かんぜいがなかったら日本にっぽんのチョコレート会社かいしゃが困こまってしまうかもしれないんです。関税かんぜいがあることで、日本にっぽんのメーカーも頑張がんばってチョコレートを作つくり続つづけられるんですね。

例れい2：スポーツ用品ようひんと関税かんぜい

野球やきゅうやサッカー、バスケットボールなどのスポーツが好すきな人ひとも多おおいですよね。スポーツ用品ようひんにも関税かんぜいがかかることがあります。

例たとえば、外国がいこくから輸入ゆにゅうされた野球やきゅうのグローブには関税かんぜいがかかるかもしれません。でも、そのおかげで日本にっぽんの会社かいしゃもグローブを作つくり続つづけることができるんです。日本製にほんせいのグローブは品質ひんしつがとても良よいと世界中せかいじゅうで評価ひょうかされているんですよ。

例れい3：果物くだものと関税かんぜい

外国がいこくから輸入ゆにゅうされるフルーツにも関税かんぜいがかかります。例たとえば、バナナやオレンジ、マンゴーなどです。

バナナは日本にっぽんではあまり育そだてられませんが、みかんやりんごは日本にっぽんでもたくさん作つくられていますよね。日本にっぽんのみかん農家のうかさんを守まもるために、外国がいこくから来くるオレンジには関税かんぜいがかかるんです。これによって、日本にっぽんの農家のうかさんが安心あんしんして農業のうぎょうを続つづけられるようになっています。

関税かんぜいについてもっと知しりたい人じんへ

関税かんぜいについて興味きょうみを持もった人ひとは、次つぎのような方法ほうほうでもっと勉強べんきょうできるよ：

• 学校がっこうの図書館としょかんで経済けいざいや国際関係こくさいかんけいの本ほんを探さがしてみる
• インターネットで「税関ぜいかん」のホームページを見みてみる
• スーパーで外国がいこくから来きた食たべ物ものと日本にっぽんで作つくられた同おなじ種類しゅるいの食たべ物ものの値段ねだんを比くらべてみる

まとめ：関税かんぜいのポイント

今日きょう学まなんだ「関税かんぜい」についてのポイントをまとめてみましょう：

1. 関税かんぜいとは何なにか：外国がいこくから日本にっぽんに入はいってくる品物しなものにかかる特別とくべつな税金ぜいきん
2. 関税かんぜいの3つの目的もくてき：
   • 日本にっぽんの会社かいしゃや農家のうかさんを守まもる
   • 安全あんぜんな品物しなものを守まもる
   • 国くにのお金かねを増ふやす
3. 関税かんぜいがかかるもの：食たべ物もの、衣類いるい、電化製品でんかせいひん、おもちゃなど、外国がいこくから来くるほとんどの品物しなもの
4. 関税かんぜいの決きめ方かた：品物しなものの種類しゅるいによって違ちがい、国くにと国くにの話はなし合あいで決きまる
5. 関税かんぜいがないと：安やすく買かい物ものができるかもしれないが、日本にっぽんの会社かいしゃが困こまったり、安全あんぜんでない品物しなものが増ふえたりする可能性かのうせいがある
6. 関税かんぜいは変かわる：国くにと国くにの関係かんけいや約束やくそくによって、高たかくなったり安やすくなったりする

関税かんぜいは、一見いっけんすると「なぜ必要ひつようなの？」と思おもうかもしれませんが、わたしたちの生活せいかつや安全あんぜん、そして日本にっぽんの会社かいしゃや農家のうかさんを守まもるために大切たいせつな仕組しくみなんですね。

次つぎにスーパーやお店みせで買かい物ものをするとき、「この商品しょうひんは外国がいこくから来きたのかな？関税かんぜいはかかっているのかな？」と考かんがえてみると、今日きょう勉強べんきょうしたことをさらに深ふかく理解りかいできるようになりますよ！

関税かんぜいクイズ！チャレンジしてみよう

1. 関税かんぜいは何なにのためにあるでしょう？（3つあります）
2. バナナには関税かんぜいがかかるのに、なぜパソコンには関税かんぜいがほとんどかからないことがあるのでしょう？
3. 日本にっぽんとある国くにが「自由貿易協定じゆうぼうえききょうてい」を結むすぶと、関税かんぜいはどうなると思おもいますか？

答こたえを考かんがえてみて、友達ともだちや家族かぞくと話はなし合あってみてください。関税かんぜいマスターへの第一歩だいいっぽです！