はじめに
バスケットボールの試合を見ていて、「えっ、そんな遠い場所から打つの!? 普通ならコーチに『そんな遠くから打つな!』って怒られちゃうよ!」と目を疑うようなシュートを見たことはありませんか?
コートの真ん中にあるセンターライン(ハーフライン)の近くからふわりと放たれたボールが、吸い込まれるようにネットを「スパッ!」と揺らす……。まるでテレビゲームの必殺技のように、ありえない超ロングシュートを百発百中で決めてしまう大スター、それがアメリカのプロバスケットボールリーグ「NBA」で活躍するステフィン・カリー選手です!
カリー選手は、これまでに3ポイントシュートの成功数で世界歴代1位の記録を打ち立て、チームを何度も全米チャンピオンに導きました。
でも、カリー選手のスゴさは単に「シュートが上手い」だけではありません。なんと、バスケットボールというスポーツの戦い方や歴史そのものをガラリと変えてしまったのです!
身長が高くて筋肉モリモリの大きな選手たちが支配していたバスケの世界で、なぜ背の低いカリー選手が「世界一」になれたのでしょうか?その驚きの秘密や、子どもたちに勇気を与えてくれる不屈のストーリーを一緒に見ていきましょう!
ハーフラインの近くからシュートをスパッと決めるなんて、まるでゲームの必殺技じゃん!俺のサッカーのロングシュートもあんな風に決められたらすげーかっこいいよな!
ふふ、はるとはすぐサッカーに結びつけるのね。でもカリー選手はシュートがすごいだけじゃなくて、バスケの歴史そのものを変えちゃった伝説の選手なのよ。
バスケの歴史をガラリと変えた!「3ポイントシュート革命」
カリー選手が登場する前、バスケットボールの世界には何十年も信じられてきた「絶対に揺るがない常識」がありました。
それは、「ゴールに近ければ近いほど、シュートは確実に入る!」ということです。
当たり前のように思えますよね。ゴールに手が届くくらい近くにいれば、背が高い選手ならボールをそのまま上から叩き込む(ダンクシュート)こともできます。だからこそ昔のNBAでは、身長2メートル10センチを超えるような巨大で筋肉モリモリの選手(センター)がチームの中心でした。ゴール下の狭い場所で激しく体をぶつけ合い、押し込んで2点を奪い合うのが一番強い戦い方だと信じられていたのです。
一方、遠くからゴールを狙う「3ポイントシュート」は、決まれば3点入るものの、「遠すぎて外れる確率が高い危険なギャンブル」と考えられていました。「最後の残り時間が数秒しかないときだけ狙うもの」という扱いだったのです。
ところが、カリー選手はその常識を根底からひっくり返しました!
カリー選手は、相手のディフェンスがほんの少しでも離れた瞬間、ゴールから8メートルも9メートルも離れた遠い場所から次々と3ポイントシュートを沈めてみせたのです。カリー選手があまりにも正確に決めるため、相手チームはゴール下を守るのをやめて、カリー選手を止めに遠くまで走って追いかけなければならなくなりました。
するとどうでしょう。相手が遠くまでつられて出てくるため、今度はゴール下に広いスペースがガラ空きになり、味方の選手が簡単に走り込んでシュートを打てるようになったのです!
昔のNBA(ゴール下の力勝負)
身長2メートル
超えの
大きな
選手がゴール
下に
集まり、
体をぶつけ
合ってシュート!
遠くからのシュートは「
入る
確率が
低くて
危険」と
敬遠されていた!
カリー以降のNBA(全員3P&スピード勝負)
コートのどこからでも
狙える3ポイントシュートがチーム
最大の
武器に!
選手全員がコートを
広く
走り
回り、パスとスピードで
勝負するバスケに
進化!
「遠くからでも40%以上の高い確率で入るなら、ゴール下の2点シュートを狙うよりも、3ポイントシュートをたくさん打ったほうが圧倒的に効率よく勝てる!」
カリー選手の登場によって、世界中のチームが戦術を一新しました。今では背の高いセンターの選手まで3ポイントシュートを練習し、全員がコートを広く使って走り回るスピーディーな戦い方が世界の標準になっています。
これこそが、スポーツ界を揺るがした「3ポイントシュート革命」なのです!
昔のバスケって、背が高い大きな選手がゴール下で押し込むパワー勝負だったんだな!カリーが遠くからバンバン決めるようになって、全員が走り回るスピード勝負に変わったのか!
ええ、遠くから正確に決める技術を極めることで、体格の差を吹き飛ばしちゃったのよ。一人の選手がスポーツのルールや戦い方まで変えてしまうなんて、本当にすごいわよね。
なぜそんなに入るの?「0.3秒」の早わざと猛練習
相手チームもプロの選手たちですから、カリー選手が打つとわかっていれば、必死に手を伸ばしてブロックしようとします。それなのに、なぜカリー選手は誰にも止められずにシュートを決め続けられるのでしょうか?
その秘密は、ボールをもらってからシュートを放つまでの「圧倒的な速さ」にあります!
カリー選手がパスをキャッチしてから、ボールが手から離れるまでにかかる時間は、なんとたったの約0.3秒!
人間が1回「まばたき」をする時間がだいたい0.3秒と言われています。つまり、相手のディフェンスが「あ、カリーにパスが渡った!」と気づいて手を伸ばそうとした瞬間には、もうシュートが空高く放たれているのです。どんなに背が高いディフェンスでも、0.3秒でブロックに跳ぶことはできません。
この早わざを支えているのが、「ワンモーション」と呼ばれる特別なフォームです。普通の選手はジャンプして体のてっぺんまで上がってからボールを投げますが、カリー選手はジャンプの上昇する力をそのまま使って、下半身から腕、指先へと波のようにエネルギーを伝えてボールを押し出します。だから無駄な動きが一切なく、遠くからでも小さな力で軽々とシュートを打てるのです。
カリーの「0.3
秒シュート」を
生み
出す3つの
秘密!
STEP 1
ボールをもらう前に姿勢を作る!
パスが届く前から足の位置をゴールへ向け、いつでも打てる準備を終わらせている!
STEP 2
ジャンプの勢いで放つ「ワンモーション」!
ジャンプの上昇パワーをそのままボールに乗せるから、まばたき1回の速さ(約0.3秒)で放てる!
STEP 3
毎朝500本打ち込む驚異のルーティン!
完璧にネットの中央を通るまで何度も繰り返す、地道な努力が奇跡を当たり前にする!
しかし、この神業のようなシュートは、生まれつきの才能だけで手に入れたものではありません。カリー選手はNBAの中でも指折りの「努力の天才」なのです!
カリー選手には、試合前の決まった練習ルーティンがあります。毎日のようにコートに立ち、500本以上のシュート練習をこなします。しかも、ただ打つだけではありません。リングにボールがかすりもせず、ネットの中央を「スパッ!」と通過する完璧なシュートが決まるまで、徹底的にフォームを磨き上げるのです。
さらに、右手でテニスボールを上に投げてキャッチしながら、左手ではバスケットボールを激しく床にバウンドさせるという、驚きのドリブル練習も行っています。ボールを手元で見なくても自由自在に扱える感覚を身につけるためです。
誰も真似できない0.3秒の早わざは、気の遠くなるような毎日の猛練習によって作られていたのですね!
まばたき1回の間にシュートを打っちゃうなんて早すぎだろ!しかも毎朝500本もシュート練習して、テニスボールまで使ってドリブルを鍛えてるなんて、練習量がケタ違いだな!
ふふ、どんなに天才に見える人でも、見えないところで誰よりも地道な練習を積み重ねているのね。毎日の努力の積み重ねが、あの0.3秒の奇跡を生み出しているのよ。
▲ シュートを放つステフィン・カリー選手(出典: Wikimedia Commons)
「体が小さくて無理」?カリーの不屈の物語
今でこそ「バスケ界のスーパースター」として世界中の子どもたちから憧れられているカリー選手ですが、これまでの道のりは決して順風満帆ではありませんでした。
実は、若い頃のカリー選手は「体が小さすぎるから、プロにはなれない」と周囲から決めつけられていたのです。
高校生の頃のカリー選手は、身長が約180センチしかなく、体も細くてガリガリでした。一般の人から見れば180センチは高く見えますが、2メートル前後の巨人が集まるアメリカのバスケ界では、まるで子どものように小さく見えてしまいます。
カリー選手のお父さんもNBAで大活躍した有名選手だったため、カリー選手はお父さんの母校である名門大学に進学したいと強く願っていました。しかし、名門大学のコーチたちからは「体が細くてディフェンスに弾き飛ばされる」「背が低すぎて大学のトップレベルでは通用しない」と冷たく断られ、スカウトの声は一切かかりませんでした。
大好きなバスケで、自分の体格を理由に認めてもらえなかった……。それは、高校生のカリー選手にとってあまりにも悔しい挫折でした。
しかし、カリー選手はそこで腐ったり、諦めたりしませんでした。
「体が小さいなら、小さくても勝てる技術を誰よりも磨けばいい!」
カリー選手は無名に近かったデイビッドソン大学に進学し、誰よりも早く体育館に来てシュートを打ち続けました。すると大学の全国大会で、名門校の大型選手たちを相手に遠距離シュートを連発して大金星を挙げ、全米をアッと言わせたのです!そして2009年、ついに夢だったNBAの舞台へと駆け上がりました。
Q. 背が低くてもバスケで世界一になれるの?
A. なれるよ!カリー選手は「体が小さいから無理」という周りの声を努力で打ち破り、シュートの正確さとスピードで世界一の選手になったんだ。体格の差を努力と技術でひっくり返せることを、世界中の子どもたちに証明してくれたんだよ!
カリー選手が世界中のファンから愛されている理由は、シュートの技術だけではありません。コートの中でも外でも、仲間を思いやる素晴らしい人柄を持っているからです。
試合中、ベンチにいるときでもカリー選手は座っていません。味方の選手が良いプレーをしたら、誰よりも高く飛び跳ねてタオルを振り回し、自分のことのように喜びます。逆に仲間がミスをして落ち込んでいるときは、真っ先に駆け寄って肩を抱き、「大丈夫、次があるぞ!」と優しい声をかけるのです。
さらに、オフの日には世界中で困っている子どもたちのために病院を訪問したり、学校へ文房具やバスケットコートをプレゼントするチャリティ活動を熱心に行っています。家に帰れば、子どもたちと全力で遊ぶ優しいお父さんでもあります。
「体格に恵まれていなくても、努力と知恵で頂点に立てる」 「仲間を心から大切にし、いつも笑顔で感謝を忘れない」
カリー選手の生き方は、スポーツを頑張るすべての子どもたちに「自分を信じて進む勇気」を教えてくれています!
体が小さいって理由で名門大学から断られた悔しい過去があったんだな。でも諦めずに自分にできる武器を磨き続けたのが本当にかっこいいぜ!仲間を全力で応援する姿も見習いたいぞ!
ええ、自分の弱点を言い訳にしないで、前を向いて努力する姿が本当に素敵よね。仲間が成功したときに一番喜んであげられる優しい心があるからこそ、みんなから愛されるのね。
▲ 笑顔でプレーするステフィン・カリー選手(出典: Wikimedia Commons)
まとめ
NBAの歴史を塗り替えたスーパースター、ステフィン・カリー選手。彼の歩んできた道やスゴさを振り返ってみましょう!
📝 今日のまとめノート
1
3ポイントシュート革命:ゴール下の力勝負だったバスケットボールを、コート全体を広く使うスピーディーな戦いへと進化させた!
2
0.3秒の早わざと猛練習:まばたき1回の速さで放つシュートと、毎朝500本打ち込む地道な努力が奇跡を生み出している!
3
小さくても諦めない不屈の心:「体が小さいから無理」という周囲の声を跳ね返し、正確な技術と努力で世界の頂点に立った!
🖍️ ✏️
俺、サッカーでも「相手の体が大きいと当たり負けするかも」って弱気になることがあったんだ。でもカリーの話を聞いて勇気が出たぜ!俺もフェイントと正確なキックを誰よりも練習して、自分だけの武器を磨くぞ!
ふふ、素晴らしい意気込みね、はると!弱点を悩むよりも、自分にできることをとことん磨くことが大切なのね。私も看護師さんを目指して勉強をもっと頑張らなくちゃ。でもはると、練習に行く前に今日の宿題もちゃんと終わらせてね!
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