小学生でもわかる!「バッハ」

バッハ

はじめに

音楽室の後ろの壁にずらりと並んだ、昔の音楽家たちの肖像画。 その中でも、白くてくるくる巻いたカツラをかぶって、キリッとした顔で見つめてくる「あのおじさん」を覚えている人は多いのではないでしょうか。

「なんだか難しそうな顔をしているな……」 「目が合うとちょっと迫力があって怖いかも!」

そう思ったことがあるかもしれません。その人の名前こそ、ヨハン・セバスティアン・バッハです。 実はバッハは、世界中の音楽家から「音楽の父」と呼ばれている超重要人物!ベートーヴェンやモーツァルトといった有名な作曲家たちも、みんなバッハのことを「最高の師匠」として尊敬していました。

「音楽の父」って一体どういうことなのでしょうか? 実は、みんなが普段聴いているJ-POPやアニメソング、ゲームのBGMにも、バッハが残した秘密がたっぷり詰まっているのです。 音楽室の肖像画からは想像もつかない、バッハの熱くて面白い世界を一緒にのぞいてみましょう!

はると
はると
音楽室で目が合うとちょっと怖いあのおじさんだな!でも「音楽の父」って、そんなにすごい人なのか?
ひまり
ひまり
ふふ、音楽の教科書にも絶対載っている大作曲家よ!実は私たちが毎日聴いている音楽にも深いつながりがあるのよ。

なんで「音楽の父」って呼ばれているの?

バッハが「音楽の父」と呼ばれる理由、それは彼が「現代のすべての音楽の土台となるルール」を作り上げた人だからです。

バッハが活躍したのは、今から約300年前のヨーロッパです。 それまでの音楽は、1本のメロディを歌うだけのシンプルなものが多く、複数の音を重ねるときの決まりがあいまいでした。作曲家それぞれの感覚や思いつきで作られていたため、楽器の音を合わせるルールもバラバラだったのです。

そこでバッハは、複数のメロディが美しく絡み合いながら同時に鳴り響く「対位法」という技術を徹底的に磨き上げました。さらに、どんな高さの音から弾き始めても響きが濁らない調律のルール(平均律)を広め、音と音が心地よく響き合う「和音(ハーモニー)」の仕組みをきっちり整理したのです。

バッハが生まれる前の音楽
歌やメロディが中心で、複数の音を重ねる決まりがあいまいだった!
作曲家の感覚まかせで、楽器の音を合わせるルールも地域ごとにバラバラ!
バッハが作った「音楽のルール」
複数のメロディがきれいに調和する「和音の仕組み」を完成させた!
現代のJ-POPやアニメソング、ゲーム音楽にも受け継がれる土台になった!

このバッハが作ったルールは、いわば音楽という巨大な建物の「頑丈な基礎工事」のようなものです。 土台がしっかり作られたからこそ、その後にモーツァルトやベートーヴェンが新しい曲を生み出し、現代ではロック、ポップス、アニソン、ゲーム音楽へと進化することができました。

みんなが大好きなゲームのバトル曲や、人気アイドルのヒット曲も、バッハが作った和音のルールを土台にして作られています。音楽の基本ルールを生み出してくれたからこそ、バッハは世界中から「音楽のお父さん」と敬われているのです。

はると
はると
俺たちが普段ゲームで夢中になって聴いているカッコいいBGMも、もとをたどればバッハのおかげってことか!300年も前の発明が今につながってるなんてすげーな!
ひまり
ひまり
ええ、バッハは音楽の世界に、誰でも美しいハーモニーを作れる「完璧な設計図」をプレゼントしてくれたのよ。まさにすべての音楽のお父さんね。
音楽のルールを作ったバッハと音符の世界

音のパズル?「フーガ」とオルガンのすごさ

バッハの曲を聴くと、まるで頭脳ゲームやパズルを見ているかのような面白さがあります。 その代表的な技が「フーガ」です。

フーガとは、イタリア語で「追いかける」という意味を持つ言葉です。 身近な例でいうと、音楽の授業で歌う「カエルの合唱」を思い浮かべてみてください。「かえるのうたが〜」と1人が歌い始めたら、少し遅れて次の人が同じメロディを追いかけて歌いますよね。これを「輪唱」といいます。

バッハの得意技である「フーガ」は、この追いかけっこを何倍も複雑でハイレベルにしたものです。

「カエルの合唱」が超進化!?奇跡の音のパズル!
カエルの合唱は、みんなで同じメロディを少しずつズラして追いかけっこするよね。
バッハの「フーガ」は、追いかけるメロディの音の高さを変えたり、逆向きにしたりしながら、3つや4つのメロディを同時に重ね合わせるんだ。どの瞬間を切り取っても絶対に音が濁らず美しく響き合う、まるで計算し尽くされた知恵の輪やパズルのような音楽なんだよ!

そして、この超複雑な音のパズルを演奏するために、バッハが愛用したのが教会の「パイプオルガン」でした。

パイプオルガンは、教会の壁一面に何千本もの金属や木のパイプがズラリと並んだ、世界最大級の巨大楽器です。手で弾く鍵盤が何段もあり、さらに足で踏んで音を出すペダル鍵盤までついています。

バッハはこの巨大なパイプオルガンを操るスーパープレイヤーでした。 右手、左手、そして両足をフル回転させて、まるで1人でオーケストラ全員分の音を鳴らすように演奏したのです。当時の人々は、「バッハの足さばきは、ふつうの人の指先よりも速く動く!」と目を丸くして驚いたと言われています。

はると
はると
手だけじゃなくて足でも鍵盤をバシバシ踏んでたのか!サッカーの激しいステップワークどころじゃない運動量だな!
ひまり
ひまり
ふふ、全身を使って何千本ものパイプから大迫力の音を響かせていたのね。頭の中で音のパズルを完璧に組み立てながら弾くなんて、本当に天才的だわ。
pipe organ

「聴いたことある!」バッハの超有名曲

「クラシック音楽って、難しくて退屈そう……」と思っている人もいるかもしれません。 でも実は、小学生のみんなも絶対に耳にしたことがある超有名曲がたくさんあります。

ここでは、誰もが「あ、これ知ってる!」と叫んでしまうバッハの代表曲を3つ紹介します。

  1. 『トッカータとフーガ ニ短調』:大ピンチの場面でおなじみの衝撃作!
    「チャラリ〜ラ〜、鼻から牛乳〜!」のフレーズで知られる、あの超有名曲です。テレビのバラエティ番組で誰かが大失敗したときや、アニメで恐ろしい魔王やお化け屋敷が登場するシーンでよく流れます。教会に雷が落ちたようなド迫力のパイプオルガンの音は、一度聴いたら絶対に忘れられないカッコよさです。
  2. 『G線上のアリア』:心がスーッと落ち着く癒やしの名曲!
    テレビの感動的なシーンや、プラネタリウム、病院の待合室などでもよく流れる、優しくて温かい曲です。バイオリンには4本の弦(糸)が張られていますが、その中で一番低い音が出る「G線(ジーせん)」というたった1本の弦だけで弾けるようにアレンジされたことから、この素敵な名前がつきました。
  3. 『主よ、人の望みの喜びよ』:幸せな光が降り注ぐ三拍子のメロディ!
    「タララ・ラララ・タララ・ラララ〜」と、春の小川がキラキラ流れるような、なめらかなリズムが心地よい曲です。結婚式や卒業式、テレビCMでも定番の曲で、聴いているだけで心がホッとして、前向きで優しい気持ちになれます。
Q. バッハは一生で何曲くらい作ったの?
A. なんと1000曲以上!教会の音楽家として働いていたころは、毎週日曜日の礼拝のために、毎回新しい合唱曲をゼロから作って演奏していたんだ。信じられないスピードと集中力だね!

どれも300年以上前に作られたとは思えないほど、人の心をグッとつかむパワーにあふれています。ぜひ動画サイトや音楽配信で、本物のオーケストラやオルガンの演奏を聴いてみてくださいね!

はると
はると
バイオリンの弦たった1本だけで弾けちゃう『G線上のアリア』ってすげーな!サッカーで言えば、相手チームに囲まれながら片足のつま先だけで芸術的なループシュートを決めるようなスーパープレイだよな!
ひまり
ひまり
ふふ、はるとのたとえは相変わらず独特だけど、たった1本の弦からあんなに豊かな音色が生まれるのは本当に感動的よね。聴いているだけで疲れがスーッと消えていくわ。
パイプオルガンを力強く演奏するバッハと響き渡る音

天才というより超努力家?バッハの素顔

世界中から「天才」と称賛されるバッハですが、彼の本当のすごさは生まれ持った才能だけではありません。実は誰よりもひたむきに音楽と向き合った「超・努力家」だったのです。

バッハは10歳のころに両親を亡くし、オルガン奏者をしていた一番上のお兄さんに引き取られました。 貧しい生活の中でも「もっと素晴らしい楽譜を見て勉強したい!」と強く願った少年バッハ。しかし、貴重な楽譜はお兄さんによって鍵のかかった本棚にしまわれてしまいます。

どうしても勉強したかったバッハは、家族が寝静まった夜中、鍵穴のすき間から細い指を入れて丸めた楽譜を引っ張り出しました。火をつけると怒られてしまうため、窓から差し込む「月明かり」だけを頼りに、半年間もかけて一音一音ノートに書き写したのです。目を悪くしながらも、並外れた情熱で音楽を学び続けました。

さらに20歳のときには、憧れの大オルガン奏者ブクステフーデの演奏を聴くために、なんと片道約400km(東京から滋賀・琵琶湖あたりまでの距離!)を自分の足だけで歩いて目指しました。当時の移動手段は馬車か徒歩しかなく、お金がなかったバッハは何週間も靴底をすり減らしながら歩き通したのです。

また、バッハは20人もの子どものお父さんでもありました。 大家族を養うため、教会の仕事や礼拝の曲作り、生徒への音楽指導など、毎日朝から晩まで休むことなく楽譜を書き続けた「職人肌のお父さん」でした。 晩年に病気で視力を失ってからも、弟子たちに口でメロディを伝えて楽譜を書かせ、命が終わる直前まで新しい音楽を生み出し続けました。

はると
はると
憧れの先生に会うために片道400kmも歩いて遠征するなんて、すさまじい気合とスタミナだな!俺もサッカーの練習、もっと本気で頑張らなきゃって燃えてきたぜ!
ひまり
ひまり
夜の月明かりで楽譜を写したり、家族のために毎日ペンを走らせたり……バッハの音楽の美しさは、こういうひたむきな努力の積み重ねから生まれたのね。
月明かりで楽譜を一生懸命書き写す少年バッハ

まとめ

今回は「音楽の父」と呼ばれた大作曲家、ヨハン・セバスティアン・バッハのすごい秘密について紹介しました!

📝 今日のまとめノート
1 「音楽の父」バッハは、現代のポップスやゲーム音楽の土台となる和音のルールを作った!
2 追いかけっこパズルのような「フーガ」や、巨大なパイプオルガンを自在に操るスーパープレイヤーだった!
3 「トッカータとフーガ」など数々の名曲を生み出し、400km歩いて修行するほどの超努力家だった!
🖍️ ✏️

普段何気なく聴いているゲームのBGMやヒット曲の中にも、実はバッハが残してくれた音楽の秘密がたくさん隠されています。

音楽室の肖像画でバッハを見かけたら、ぜひ「音楽のルールを作った、熱すぎる努力の天才」のことを思い出してみてくださいね!

はると
はると
バッハがルールを極めてくれたおかげで、今の楽しい音楽があるんだな!今日のサッカー練習の行き帰り、スマホでバッハの名曲を聴きながらテンションを上げるぞ!
ひまり
ひまり
ふふ、音楽に触れるのはとても素敵なことね!でも、曲を聴くのに夢中になって、机の上の宿題のドリルをそのまま忘れていったらダメよ?
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