小学生でもわかる!「債券(さいけん)」

小学生でもわかる!-「債券」

はじめに

大人たちがニュースでよく言っている「国債」や「債券」という言葉を聞いたことはありますか?

「債」という漢字がついているから、「もしかして借金のこと?」「あぶないものなのかな?」と不思議に思った人もいるかもしれません。

実は、債券は国や大きな会社が「世の中をもっと良くするため」に欠かせない、とっても大切なお金の仕組みなのです!

しかも大金持ちだけではなく、普通の人たちも国や会社にお金を貸して、「ありがとう!」とお礼のお金をもらうことができます。

借金と何が違うの?貸したお金はどうやって返ってくるの?株とはどこが違うの?

今回は、世の中のお金がぐるぐる回る秘密がスッキリわかる「債券」の仕組みを、どこよりもわかりやすく楽しく解き明かしていきます!

はると
はると
国や大企業にお金を貸すなんて考えたこともなかったぞ!俺たち普通の人でもお金を貸せるなんて、一体どんな仕組みなんだ?
ひまり
ひまり
ふふ、道路や学校を作ったり新しい技術を開発したりするには、みんなの力が必要なのよ。「債券」を知るとニュースや社会の見え方がガラリと変わるわよ!

債券ってなに?「お金を貸した証明チケット」のしくみ

「債券」を一言でいうと、国や会社がたくさんの人からお金を借りるときに発行する、「お金を貸してくれた証明チケット(借用書)」のことです!

たとえば、日本国が新しい新幹線を通したり災害に強い街をつくったりしたいとき、あるいは大好きなゲーム会社が今までにない新型ゲーム機を開発したいときを思い浮かべてみてください。

そのためには、何百億円、何兆円というものすごい大金が必要です。1つの銀行から借りるだけでは到底足りません。

そこで国や会社は、広くたくさんの人たちに向けて呼びかけます。

「みなさん、1口10万円でお金を貸してください!10年たったら貸してもらった10万円をきっちり全額お返しします。さらに、貸してくれている間は、毎年ありがとうのお礼として利子をプレゼントします!」

この約束のしるしとして手渡されるのが「債券」です。

友達同士でノートやおもちゃを貸し借りするときと違い、債券には最初から「3つの大切なお約束」がしっかりと書かれています。

  1. 元本:最初に貸したお金の金額(たとえば10万円)のこと。
  2. 満期:貸したお金を全額返してもらう「お返しの期日」(5年後や10年後など)のこと。
  3. 利子:お金を貸してくれているお礼として、定期的にもらえる「ありがとうのお金」のこと。
STEP 1 お金を貸して「約束チケット(債券)」を受け取る!
国や会社にお金を貸すと、「いつ、いくら返すか」が書かれた債券(証明チケット)が手に入ります。
STEP 2 待っている間に定期的にお礼の「利子」をもらう!
約束の期日まで待っている間、毎年「お金を貸してくれてありがとう!」というお礼のお金(利子)が振り込まれます。
STEP 3 約束の期日(満期)が来たら元のお金が全額返ってくる!
約束の年数がたつと、最初に貸した元のお金(元本)がきっちり100%全額戻ってきます!

銀行にお金を預けておいても利子はつきますが、今の日本ではごくわずかしか増えません。

債券にお金を貸すと、銀行に預けておくよりも少し多めの利子がもらえることが多いため、「大切なお金をコツコツ増やしたいな」と考える大人たちに人気なのです。

はると
はると
貸したお金がそのまま戻ってくるだけじゃなくて、待っている間に定期的に利子のお小遣いまでもらえるのか!貸した側も嬉しいし、借りた国や会社も助かるいい仕組みだな!
ひまり
ひまり
そうね。お互いの信頼で成り立つ温かい仕組みなのよ。でも、お金を貸す相手によって債券にもいろんな種類があるの。代表的な3つを見てみましょう!
債券のしくみとお礼の利子

国・会社・街!3つの代表的な債券

債券と一口に言っても、実はいろいろな種類があります。

「誰がお金を借りたいのか(誰がチケットを発行するのか)」によって名前が分かれているのです。

代表的な3つの債券を見てみましょう!

  1. 国債:
    「日本国」など国がお金を借りるチケットです。高速道路や橋を作ったり、地震などの大災害から街を復旧させたりするときに発行されます。国がつぶれる心配はまずないため、世の中で最も安心な債券と言われています。
  2. 地方債:
    「東京都」や「大阪府」「横浜市」など、都道府県や市町村がお金を借りるチケットです。みんなが遊ぶ公園を整備したり、公立病院や図書館を建てたり、水道管を新しくしたりするために使われます。
  3. 社債:
    トヨタや任天堂など、民間の会社がお金を借りるチケットです。新型の電気自動車を作ったり、新しいゲームを開発したり、大きな工場を建てたりするために発行されます。
Q. どの債券ももらえる利子の割合は同じなの?
A. 相手の「信用度」によって利子の高さが変わるよ!絶対に倒産しない日本国の「国債」は安心度が高いぶん利子はひかえめ。一方で、民間の会社が発行する「社債」は国よりも倒産のリスクが少しあるぶん、高い利子をつけてお金を集めるんだ。

「安全なところは利子がひかえめ、少しリスクがあるところは利子が高め」というバランスになっているのですね。

はると
はると
俺たちの街の図書館やサッカー場も、地方債で集めたお金で作られているかもしれないんだな!自分が貸したお金が街の役に立って、さらにお礼ももらえるなんて一石二鳥じゃん!
ひまり
ひまり
ええ、素晴らしいことよね。自分が応援したい会社やお世話になっている街に、お金を貸すという形で貢献できるのも債券の素敵なところなのよ。
3つの代表的な債券(国債・社債・地方債)

「株」と「債券」はどう違う?

テレビの経済ニュースを見ていると、「株」と「債券」はいつもセットのように登場しますよね。

どちらも「会社にお金を出す」という点では似ているように思えますが、実は立場もルールもまったく正反対なのです!

一番わかりやすい違いは、お金を出す人の「立場」です。

  • 株式(株):会社にお金を出して、「会社の仲間(共同オーナー)」になる!
  • 債券:会社にお金を「貸してあげる貸主」になる!

会社が新しい大ヒット商品を生み出して大儲けしたとき、株を持っている仲間は「やったー!」と大喜びできます。会社の利益をたくさん分けてもらえたり(配当金)、持っている株の価値が何倍・何十倍にも跳ね上がったりするからです。

しかし、もし会社が大赤字になったら、株の価値はガクンと下がり、出したお金が減ってしまう危険(リスク)があります。

一方で、債券を持っている人は「お金を貸した人」です。

会社がいくら大儲けしても、もらえる利子の額は最初のお約束どおりで、何倍にも増えたりはしません。

その代わり、会社が多少ピンチになっても、満期が来れば貸したお金はきっちり100%返ってきます!

「株」と「債券」のちがいをくらべてみよう!
株式(会社の仲間になって夢を追う!)
会社にお金を出して「共同オーナー(仲間)」になる!
会社が大成功したら、もらえるお金が何倍・何十倍にも増える大チャンス!
会社の業績が悪くなると、出したお金が減ってしまうハイリスク・ハイリターン!
債券(お金を貸して確実に利子をもらう!)
国や会社にお金を「貸してあげる」立場(貸主)になる!
会社がどれだけ大儲けしても、もらえる利子の額は最初のお約束どおり!
満期(約束の日)が来れば貸したお金が全額戻ってくるローリスク・ローリターン!

サッカーにたとえると、株を買う人は「チームの一員になって、勝利の歓喜も負けたときの悔しさも一緒に背負う熱血サポーター」です。

そして債券を買う人は、「新しいスタジアムを建設するためのお金を貸して、毎月決まったレンタル料とお返しをきっちり受け取るスポンサー」のような存在です。

はると
はると
なるほど!株は「一緒にピッチを走って勝利を目指すチームメイト」で、債券は「スタジアムを作るお金を貸してドンと支えてくれる頼れるスポンサー」って感じだな!性格が全然ちがうんだな!
ひまり
ひまり
ふふ、はるとのたとえ、すごくわかりやすいわ!ドキドキしながら大きな成果を狙う株に対して、安心感と約束を大切にするのが債券の大きな魅力なのね。
株式と債券の性格の違い

債券のいいところと注意点(リスク)

「満期が来たら貸したお金が全額返ってきて、利子までもらえるなら、債券って絶対に損しない無敵の仕組みなんじゃないの?」

そう思った人もいるかもしれません。

もちろん債券には、「銀行預金より利子が高いことが多い」「満期まで持っていれば元のお金が全額戻ってくる」という素晴らしい安心感があります。

しかし、お金の世界に「100%絶対に安全で完璧」というものは存在しません。

債券にも、しっかり知っておくべき2つの注意点(リスク)があります。

  1. 信用リスク(相手がつぶれてしまう危険):
    もし、お金を貸した会社が倒産してつぶれてしまったらどうなるでしょうか?
    会社がなくなってしまうと、「約束のお金を返せなくなりました…」となって、貸したお金が戻ってこないことがあります。これを専門用語で「デフォルト(債務不履行)」と呼びます。
    だからこそ、社債を買うときは「この会社は10年後もしっかり元気に営業しているかな?」と、会社の健康状態をよく確かめる必要があります。
  2. 価格変動リスク(途中で売ると損することがある):
    債券は、約束の期日(満期)まで持っていれば、最初に約束した金額が全額戻ってきます。
    しかし、「満期は10年後だけど、急にお金が必要になったから3年で他の人に売っちゃおう!」という場合、そのときの景気や世の中の金利の状況によって、買ったときより安い値段でしか売れず損をしてしまうことがあります。
債券を選ぶときの2大チェックポイント!
約束の相手は信用できる?
国や会社が倒産しないか、信頼できる相手かをしっかり見極めよう!
満期まで待てるお金?
途中で売ると損することがあるので、使わずに預けておけるお金で貸そう!

安心・安全な債券ですが、「誰にお金を貸すのか」「いつまで貸せるのか」をしっかり考えて選ぶことが大切なのです。

はると
はると
いくら利子が高くても、約束を守れない相手にお金を貸すのは危ないってことだな。友達同士でも「約束をしっかり守る信用できる友達」だからこそ安心してゲームを貸せるもんな!
ひまり
ひまり
ふふ、まさに人間関係と同じね!看護師さんが患者さんの健康状態をカルテでしっかり確かめるように、会社も「本当に元気かな?」って健康診断(格付け)をチェックするのが大事なのよ。
債券を選ぶときの注意点と見極め

まとめ

📝 今日のまとめノート
1 債券は、国や会社がお金を集めるために発行する「お返しの約束チケット(借用書)」!
2 待っている間に「利子」がもらえ、満期(約束の日)が来れば元のお金が全額戻る!
3 国債・地方債・社債があり、相手の「信用度」によってもらえる利子の高さが変わる!
4 株は「一緒に夢を追う仲間」、債券は「お金を貸して利子をもらうスポンサー」!
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はると
はると
債券って、ただお金を増やすだけじゃなくて、国や街、大好きな会社を応援してみんなで社会を良くするためのチケットだったんだな!勉強になったぞ!
ひまり
ひまり
ええ、社会の仕組みを知ることは未来の自分を助ける力になるわ。でもはると、その前に明日の算数の宿題を終わらせないと、お母さんとの約束が「デフォルト」しちゃうわよ?ふふ、一緒に頑張りましょうね!
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