小学生でもわかる!「認知症(にんちしょう)」

認知症

はじめに

みんなは、おじいちゃんやおばあちゃんとお話ししたり、一緒に遊んだりすることはあるかな?

長生きしているおじいちゃんやおばあちゃんは、昔の面白いお話をたくさん知っていて、いつも優しく見守ってくれるよね。

でも、もし昨日食べた大好きなメニューどころか、「ご飯を食べたこと自体」が頭の中からパッと消えてしまったら…想像できるかな?

最近、おじいちゃんやおばあちゃんが「さっき食べたばかりのご飯」を忘れてしまったり、いつも通っている散歩道なのに「ここはどこだったかな?」と迷ってしまったりする姿を見たことはないかな?

「おじいちゃん、どうしちゃったんだろう…」と心配になるかもしれないね。実はこれ、本人がふざけたりわざと忘れているのではなくて、「認知症」という脳の病気が原因かもしれないんだ。

認知症って一体どんな病気なんだろう?どうして忘れっぽくなってしまうのかな?今回は、認知症の仕組みや、困っているお年寄りに優しく寄り添う方法を一緒に学んでみよう!

はると
はると

俺のおばあちゃん、この前メガネを探してたんだけど、頭の上に乗っかってたんだ!それも認知症なのかな?

ひまり
ひまり

それはうっかりさんの「物忘れ」かもね!でも、認知症はそれとは少し違う特別な変化が起きるの。どう違うのか見てみよう!

認知症ってどんな病気?

「認知症」とは、脳の細胞が傷ついたり働きが悪くなったりして、今まで当たり前にできていたことが難しくなってしまう病気のことだよ。

私たちの脳の中には、たくさんの「記憶の引き出し」があるんだ。 「昨日友達と遊んだこと」「家族の顔」「大好きな給食のメニュー」など、いろいろな思い出や情報がその引き出しにきちんとしまわれているよ。元気なときは、必要な引き出しをパッと開けて、すぐに思い出を取り出すことができるんだ。

ところが、認知症になると、新しい出来事を記憶の引き出しにしまうカメラやノートがうまく動かなくなったり、しまってある引き出しの鍵が開かなくなったりしてしまうんだ。

そのため、「昔の楽しかった思い出(ずっと奥の頑丈な引き出し)」はよく覚えているのに、「さっき起きたこと(手前の新しい引き出し)」をしまうのが難しくなるんだよ。

ここで、「ふだんの物忘れ」と「認知症」の決定的なちがいを見てみよう!

「うっかり物忘れ」と「認知症」のちがい
うっかり物忘れ
体験の一部を忘れる
「朝ごはんに何を食べたっけ?」とおかずの名前を忘れても、ご飯を食べたこと自体はしっかり覚えているよ。ヒントがあれば思い出せるんだ。
認知症のもの忘れ
体験そのものを忘れる
「朝ごはんを食べたこと」そのものをすっかり忘れて、「まだご飯を食べてないよ」と言ったりするよ。記憶の引き出しに入っていないから、ヒントがあっても思い出せないんだ。
はると
はると

なるほど!昔の歌や思い出は話せるのに、さっき食べたご飯を忘れちゃうのは、新しい引き出しにしまうのが難しいからなんだね!

ひまり
ひまり

そうなの。本人が悪気があって言っているのではなくて、脳の引き出しの仕組みが変化している病気なのよ。

脳の中で記憶の引き出しがうまく開かなくなっている様子を分かりやすく表現。

どんなサインや症状があるの?

認知症になると、ただ記憶を忘れてしまうだけでなく、暮らしの中でいくつかの困りごと(症状)が現れるようになるよ。

代表的な3つの変化をチェックしてみよう!

💡 暮らしの中で気づく3つのサイン
・
① 新しいことが覚えにくくなる(記憶の変化)
さっき聞いたばかりのお話を忘れてしまったり、数分前に聞いたことと同じ質問を何度もくり返したりすることがあるよ。
・
② 時間や場所がわからなくなる(見当識の変化)
「今日は何月何日だっけ?」「いまは朝かな、夜かな?」と時間の感覚があいまいになったり、長年住んでいる町で帰り道がわからなくなったりするよ。
・
③ 道具の使い方や段取りに迷う(実行の変化)
テレビのリモコンの押し方や、お洋服を着る順番、お料理の手順などがわからなくなって手が止まってしまうことがあるよ。

今まで簡単にできていたことが急にできなくなってしまうと、「どうして自分はできないんだろう…」と一番不安で悲しい思いをしているのは、おじいちゃんやおばあちゃん本人なんだ。

だからこそ、まわりの家族や私たちが温かくサポートしてあげることがとっても大切なんだよ。

はると
はると

帰り道がわからなくなったり、道具が使えなくなったりしたら、すごく怖くて不安になっちゃうよね…。

ひまり
ひまり

そうなの。だから「なんでできないの?」と責めたりせず、優しく安心させてあげることが一番の力になるのよ。

さっき起きたことを忘れてしまって、頭の上にハテナマークが浮かんでいる様子。

お年寄りにはどう接したらいいの?

もし家族や近所のおじいちゃん・おばあちゃんが認知症になったとき、私たちはどんなふうにお話ししたり接したりすればいいのかな?

覚えておきたい「3つの思いやりルール」を紹介するね!

📋 心が温まる3つの接し方ルール
☑️
① 怒ったり否定したりしない
同じことを何度も聞かれても「さっきも言ったでしょ!」と怒ったり、「それは違うよ!」と強く否定したりしないようにしよう。「そうだね、〇〇だよ」と優しく相づちを打ってあげようね。
☑️
② 前からゆっくり声をかける
後ろから急に声をかけると、びっくりして怖がってしまうことがあるよ。必ず相手の目の前(視野に入るところ)に回って、落ち着いた優しい声で話しかけよう。
☑️
③ ニコニコ笑顔で安心感を届ける
言葉の意味を思い出すのが難しくなっても、「嬉しい」「楽しい」「温かい」という気持ち(感情)はずっと心に残るよ。笑顔で接すると、相手もホッとして安心してくれるんだ。

もし街中や通学路で道に迷って困っていそうなお年寄りを見かけたら、一人で無理をせず、近くの大人や交番のお巡りさん、お店の人に「困っているおじいちゃんがいるよ」と教えてあげるのも立派なお手伝いだよ!

おうちでは、昔の楽しかったお話を聞いたり、得意なこと(歌やお折り紙など)を一緒に楽しむのも素敵なコミュニケーションになるよ。

はると
はると

俺、おばあちゃんが何度も同じ話をしても、ニコニコ笑顔で「そうなんだ!」って聞いてあげることにするよ!街で困っている人を見かけたら大人にもすぐ知らせるね!

ひまり
ひまり

素晴らしい心がけね、はると!みんなの優しい笑顔と安心できる見守りが、おじいちゃんやおばあちゃんの大きな支えになるわね!

困っているお年寄りに、優しく声をかけてサポートしている様子。

まとめ

📝 認知症のまとめノート
・ 認知症は脳の細胞の働きが変化して起こる「病気」(本人のせいではないよ)
・ うっかり物忘れと違って「体験したことそのもの」を忘れてしまう
・ 時間や場所がわからなくなって一番不安を感じているのは本人
・ 「怒らない・驚かせない・笑顔で接する」の3つの思いやりが大切!
🖍️ ✏️

認知症になっても、優しさや温かい心、これまでのたくさんの思い出がすべて消えてしまうわけではないんだ。

街で見かけたり、おうちでお話ししたりするときは、温かい笑顔と思いやりを持って寄り添っていこうね!

はると
はると

認知症のことを正しく知れば、優しくお手伝いできるね!俺も困っているお年寄りがいたら優しく声をかけるよ!

ひまり
ひまり

誰もが安心して暮らせる街をつくるために、まずは私たちが正しく知って優しく接することが大切ね!

みんなで支え合い、誰もが安心して暮らせる街のイメージ。
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