小学生でもわかる!「Scratch(スクラッチ)」

Scratch

はじめに

「自分が考えた世界に1つだけのオリジナルゲームを、自分で作って友達に遊んでもらえたら最高だな!」って思ったことはありませんか?

「プログラミング」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?

大人のプログラマーがパソコンに向かって、真っ黒な画面に英語や数字の文字をカタカタと打ち込んでいる姿を想像する人が多いかもしれません。「英語もローマ字のタイピングもよく分からないし、なんだか難しそう……」とためらってしまうのも無理はありません。

でも、安心してください!実は、難しい英語の文字を1文字も打たなくても、おもちゃのブロックを組み立てるようにカチッとつなげるだけで、誰でも本格的なゲームやアニメーションを作れる夢のようなツールがあります。

それが、世界中で数千万人以上の子どもたちが夢中になっている「Scratch(スクラッチ)」です!

小学校の授業でも使われているScratchには、いったいどんな秘密があるのでしょうか?どうしてブロックをつなぐだけでキャラクターが動くのでしょうか?この記事を読めば、Scratchの楽しさと、遊んでいるうちに頭がどんどん良くなる理由がぜんぶ分かりますよ!

はると
はると
プログラミングって、パソコンに英語の暗号をズラズラ打ち込むものだと思ってたんだよな。俺、ローマ字入力も苦手だし絶対ムリだと思ってたけど、ブロックをつなげるだけならできそうだな!
ひまり
ひまり
ふふ、大丈夫よ、はると!Scratchは世界中の小学生が楽しめるように作られているの。パズルを組み立てるような感覚で、すぐに自分だけのゲームが作れるようになるのよ。

Scratch(スクラッチ)ってどんなもの?

Scratch(スクラッチ)は、画面の上で色とりどりのブロックをマウスで動かして、カチッとつなぎ合わせるだけでコンピューターに命令を出せる「ビジュアルプログラミング言語」です。

開発したのは、アメリカにある世界最高峰の理工系大学「MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボ」の研究チーム(ライフロング・キンダーガーテン)です。「世界中の子どもたちが、自分のアイデアを自由に表現して、クリエイティブに楽しんでほしい!」という温かい願いを込めて作られました。

Scratchのすごいところは、インターネットにつながったパソコンやタブレットがあれば、Webブラウザ(インターネットを見る画面)を開くだけで誰でも完全無料で使えることです。面倒なソフトの購入やインストールも一切必要ありません。

大人が使うプログラミングとScratchの違いを比べると、その分かりやすさがよく分かります。

大人のプログラミング
英語の文字や記号をキーボードで何千文字も打ち込む
スペルを1文字間違えたり、ピリオドが抜けただけで動かなくなる
専門の英語やルールを覚えるまでに時間がかかる
Scratch(スクラッチ)
日本語で書かれたブロックをマウスで並べるだけ!
形がぴったりはまるブロック同士しかつながらないから失敗しない
ひらめいたアイデアをその場ですぐ動かして試せる!

画面の中にいるかわいいネコのキャラクター(スクラッチキャット)に、「10歩動かす」「ニャーと鳴らす」といったブロックをつなげるだけで、すぐに命が吹き込まれたように動き出します。まるで生きているおもちゃを自分で作っているような、ワクワクする体験ができるのです。

はると
はると
大人のプログラミングって、1文字間違えただけで動かなくなるのか……!でもScratchなら、ブロックの形が合わないとくっつかない仕組みだから安心だな。これなら俺でも迷わずにできそうだ!
ひまり
ひまり
ええ!世界中の子どもたちのために、優しい工夫がたくさん詰まっているのよね。画面の文字もぜんぶひらがなに切り替えられるから、低学年の子でもすぐに楽しめるのよ。
Scratchの実際の画面。カラフルなブロックを真ん中にカチッと並べるだけで、右側のキャラクターが元気に動き出すよ!

プログラミングの「3つの基本技」ってなに?

Scratchでいろいろなゲームを作っていると、自然とプログラミングの最も大切な基本が身につきます。

実は、世の中にあるすべてのスマートフォンアプリや大人気ゲームも、基本はたった3つの技の組み合わせでできています。Scratchを使えば、この3大ルールが驚くほどスッキリ理解できます!

じゅんばん(順次)

コンピューターは、上から下へと書かれた順番どおりに命令を実行します。 たとえば、朝起きてから学校に行くまでの行動を思い出してみましょう。

  1. 布団から起きる
  2. 顔を洗って歯をみがく
  3. 朝ごはんを食べる
  4. ランドセルを背負って家を出る

この順番がバラバラになって、「家を出てから朝ごはんを食べる」になったら困ってしまいますよね。Scratchでも、上から順番にブロックをつなぐことで、キャラクターに思い通りの動きをさせることができます。

くりかえし(反復)

同じ動きを何度も何度も自動で行わせる命令です。 時計の秒針がチクタクと回り続けたり、ゲームの敵キャラクターが左右に行ったり来たりする動きは、すべてこの「くりかえし」のブロックが使われています。自分で何度も命令を出さなくても、コンピューターが文句も言わずにずっと続けてくれます。

もし〜なら(条件分岐)

「ある条件」が起きたときだけ、別の動きをさせる命令です。 私たちの日常でも「もし雨が降ったら、傘をさす」「もし信号が赤なら、止まる」といった判断をしていますよね。ゲームの中でも「もし敵に当たったら、体力を1減らす」「もしゴールに触れたら、ゲームクリアと表示する」というように、ゲームを面白くするために大活躍します。

サッカーの練習もプログラミングと同じ!
プログラミングの3大ルールは、スポーツや日常生活とそっくりです。
「パスを受けて(じゅんばん)」➔「シュートの練習を10回繰り返して(くりかえし)」➔「もしキーパーが右に動いたら、左へシュートを打つ(もし〜なら)」。
頭の中で考える作戦が、そのままプログラミングの仕組みになっているのです!
はると
はると
うおっ!「もしキーパーが右に動いたら、左に蹴る」って、まさに俺がサッカーの試合中に考えてることそのものじゃん!プログラミングって、特別な計算じゃなくて作戦を考えることなんだな!
ひまり
ひまり
ふふ、その通りよ!身近な行動を1つずつの動きに分解して順番に並べることが、プログラミングの第一歩なの。はるとは運動の作戦を立てるのが得意だから、きっと上達が早いわね。
プログラミングの3つの基本技。まっすぐ進む(じゅんばん)、ぐるっと回る(くりかえし)、分かれ道(もし〜なら)のレールをおもちゃのロボットが冒険しているよ!

Scratchではどんなものが作れるの?

「ブロックをつなぐだけってことは、簡単なことしかできないんじゃないの?」と思うかもしれません。でも、それは大間違いです!Scratchの可能性は無限大で、あなたの想像力しだいで本格的な作品がいくらでも作れます。

たとえば、世界中の小学生たちが次のような作品を作って公開しています。

アクションゲームや迷路ゲーム

矢印キーを押してキャラクターをジャンプさせたり、壁にぶつからないように進む迷路ゲームを作れます。敵キャラクターを登場させたり、制限時間のタイマーを付けたり、得点スコアを競う仕組みも自由自在です。

動くデジタル絵本やアニメーション

自分で考えた物語を、キャラクターが動きながらセリフを話すアニメーションにできます。イラストを描くのが得意な人なら、自分で描いたオリジナルキャラクターを主人公にして動かすことだって簡単です。

楽器演奏やオリジナル音楽

ピアノやドラムの音を鳴らすブロックを使えば、鍵盤をクリックして演奏できる楽器アプリや、リズムに合わせて音を奏でる音楽プレイヤーも作れます。

Q. 絵を描いたり音楽を作ったりするのが苦手でも大丈夫?
A. もちろん大歓迎です!Scratchの中には、最初から数百種類ものキャラクターイラスト、背景、効果音が用意されています。好きな素材をカチッと選ぶだけで、誰でも豪華な作品をスタートできますよ。
はると
はると
音も鳴らせるのか!じゃあ、俺が作ったキャラクターが必殺シュートを決めた瞬間に、スタジアムに大歓声が響いてファンファーレが鳴るゲームを作ってみたいぞ!
ひまり
ひまり
わあ、迫力があって楽しそうね!私は読書が好きだから、自分で書いたお話を動かして、音楽やセリフが付いたデジタル紙芝居を作ってみたいわ。お互いに作った作品を見せ合いっこしましょう!
Scratchなら迷路ゲーム、飛ぶネコのアニメーション、宇宙の冒険や音楽まで、頭の中のアイデアをなんでも形にできるよ!

遊んでいるうちに「考える力」がぐんぐん育つ?

Scratchで作品作りを楽しんでいると、実は学校の勉強やこれからの人生に役立つ「ものすごく大事な3つの力」が自然と鍛えられます。それが「プログラミング的思考(論理的に考える力)」です。

「なぜ動かないのかな?」と原因を探す力(バグ発見)

プログラミングをしていると、思った通りにキャラクターが動かないことがよくあります。「右に進んでほしいのに、なぜか下に落ちてしまう!」なんて日常茶飯事です。

プログラムの間違いのことを「バグ(虫)」と呼びます。「どこに虫が潜んでいるんだろう?」と、上から1つずつブロックをじっくり見直すことで、物事を筋道立てて観察する力がつきます。

Q. なんでプログラムのミスを「虫(バグ)」って呼ぶの?
A. 大昔、世界最初のころの巨大なコンピューターの中に、本物の「蛾」が一匹入り込んでしまって機械が故障した大事件がありました!技術者たちが「機械の中に本物の虫(バグ)が挟まっていたぞ!」と見つけて取り出したことから、プログラムのミスを「バグ」と呼ぶようになったんですよ。明日、友達や先生に教えてあげてくださいね!

「こう変えたら動くかも!」と工夫する力(試行錯誤)

バグを見つけたら、ブロックの順番を変えたり数字を調整して直します(これを「デバッグ」と言います)。

プログラミングの世界では、失敗は「大発見のチャンス」です。失敗したからといって怒られることは絶対にありません。「次はこうしてみよう!」と実験を繰り返して、自分の力で思い通りに動かせたときの「できた!」という感動は、何ものにも代えられない達成感になります。

プログラミングは「最高のバグ退治ゲーム」!
最初から1回で完璧に動くプログラムなんて、プロの技術者でもほとんど作れません。「失敗した!」と落ち込むのではなく、「おっ、退治しがいのあるバグが現れたぞ!」と謎解きゲームのように楽しむ姿勢こそが、天才プログラマーへの近道です!

算数や普段の生活にも自信がつく力(応用力)

Scratchでは、「90度回す」「座標Xを10増やす」といったブロックを使います。これらは小学校の算数で習う「角度」や「グラフ」の考え方そのものです。教科書で勉強すると難しく感じる数字も、ゲーム作りの中で使っているうちに「あ、こういうことか!」と直感的に理解できるようになります。

はると
はると
最初は、1文字でも間違えたらパソコンが爆発したり壊れたりするんじゃないかってビビってたけど、ゲームのバグ退治だと思えばめちゃくちゃ燃えてくるぜ!サッカーの練習でも、シュートが入らなかったあとに「次は助走の角度を変えてみよう」って試すから、デバッグと全く同じ感覚じゃん!
ひまり
ひまり
ええ、まさにその通りよ!「どうして失敗したのかな?」「次はどうすればうまくいくかな?」って考える力は、算数の文章題を解くときも、大人になって困ったことが起きたときも、ずっと自分を助けてくれる一生の武器になるわね。
パズルを解くようにバグを見つけて直せた瞬間は、頭の上に電球がパッとつくような最高のひらめきと達成感が味わえるよ!

まとめ

小学生に大人気のプログラミングツール「Scratch(スクラッチ)」の魅力について紹介してきました。最後に、大切なポイントをノートにまとめておきましょう!

📝 今日のまとめノート
1 Scratchはブロックをつなぐだけ!:英語を打たずに、完全無料で誰でもゲームやアニメが作れる。
2 3つの基本技ですべてが動く!:「じゅんばん」「くりかえし」「もし〜なら」を組み合わせるだけで自由自在。
3 失敗は「大発見のチャンス」!:試行錯誤してバグを退治するうちに、一生役立つ「考える力(論理的思考)」がぐんぐん育つ!
🖍️ ✏️

Scratchには「こう作らなければいけない」という決まりはありません。あなたの頭の中にある「こんなゲームがあったら面白いのに!」「こんなお話を動かしてみたい!」というアイデアこそが、世界でたった1つの素晴らしい作品を生み出すエネルギーです。

まずはパソコンを開いて、スクラッチキャットを10歩動かすところから、プログラミングの世界へ飛び出してみましょう!

はると
はると
よーし!俺、さっそくパソコンを開いて、ドリブルで敵をすり抜けるサッカーゲームを作ってみるぞ!ひまり、完成したらいの一番に遊んでくれよな!
ひまり
ひまり
ふふ、絶対に遊ばせてね!楽しみにしているわ。……でもはると、パソコンを開く前に、今日の漢字ドリルと算数の宿題という「手強いバグ」を「じゅんばん」どおりデバッグしてからにしましょうね?
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