小学生でもわかる!「NFT(エヌエフティー)」

NFT

はじめに

スマートフォンで撮った写真や、インターネットで見つけたかっこいいイラスト。友だちに送りたいとき、どうしますか?

きっと、画面をポチッとタップして「コピー(複製)」し、メッセージアプリで簡単に送っているはずです。

送られた画像は、元の画像と見た目もデータの中身もまったく同じです。どちらが本物で、どちらがコピーなのかは、コンピューターのプロであっても見分けることができません。デジタルデータは「何回でもタダでそっくりそのまま増やせる」のが当たり前の世界だからです。

でも、もしも「このデジタルイラストは、世界にたった1つしかない本物で、持っているのは君だけだよ!」と誰にでも証明できる仕組みがあったらどうでしょうか?

「えっ、デジタルの画像なのに、世界に1つだけってどういうこと?」 「簡単にコピーできるのに、どうやって本物とニセモノを区別するの?」

そんなデジタル世界の常識をひっくり返した大発明こそが、今回紹介する「NFT(エヌエフティー)」です!

ゲームの激レアなアイテムが高値で取引されたり、小学生が夏休みに描いたドット絵のイラストが何百万円もの値段で買われたりして、世界中で大ニュースになったのを聞いたことがある人もいるかもしれません。

NFTっていったいどんな仕組みなのでしょうか?どうしてこれほど世界中から注目されているのでしょうか? ブロックチェーンという「絶対に不正ができない最新のノート」の秘密から、NFTの楽しい使い方や気をつけるルールまで、分かりやすく解き明かしていきましょう!

はると
はると
俺、ゲームでやっと手に入れた限定スキンを友達に見せたら、「スクショ(画面保存)すれば俺も持ってるのと同じじゃん!」って言われて悔しかったことがあるんだよな!
ひまり
ひまり
ふふ、悔しい気持ちはわかるわ。でも、画面を保存しただけの画像と、ゲームの中で使える本物のアカウントデータでは全然価値が違うのよ。NFTもまさに「本物はこれ!」って証明できるすごい仕組みなの。

コピーと何が違うの?「世界に1つの証明書」

「NFT」という名前は、英語の「Non-Fungible Token(ノン・ファンジブル・トークン)」の頭文字をとった言葉です。

日本語に直訳すると「代わりがきかない印」という意味になります。

「代わりがきく」と「代わりがきかない」の違いは、身の回りの物で考えるとすぐに分かります。

たとえば、君が持っている100円玉と、友だちが持っている100円玉を比べてみましょう。友だちの100円玉と自分の100円玉を交換しても、何も困りませんよね。どちらも同じ「100円の買い物ができるお金」だからです。これが「代わりがきく(Fungible)」ということです。

では、君が大好きなサッカー選手から直接名前を書いてもらったサイン入りユニフォームや、家族との思い出がぎっしり詰まったアルバムはどうでしょうか? 友だちから「同じメーカーの新しいユニフォームと交換しようよ!」と言われても、「絶対に嫌だ!世界に1つしかない宝物だから代わりなんてないよ!」と断りますよね。これこそが「代わりがきかない(Non-Fungible)」ということです。

これまでのインターネット上のデジタルデータ(写真、イラスト、音楽、動画など)は、右クリックして「コピー」を押せば、何万枚でも何億枚でもまったく同じものが作れました。そのため、「どれが本物か」「誰のものか」を証明することが不可能だったのです。

そこに革命を起こしたのがNFTです。 NFTは、デジタルデータに「これは世界に1つだけの本物で、作った人は〇〇さん、今の持ち主は△△君です!」という、絶対に偽造できない「デジタル鑑定書(シリアルナンバー)」をピタッとくっつける技術なのです。

普通のデータとNFTのちがい
普通のデジタルデータ
コピー&ペーストで何枚でも全く同じ複製が作れる!
どれが最初に作られた本物か誰にも見分けがつかない!
「これは自分だけのもの!」と証明することができない!
NFTがついたデジタルデータ
世界に1つだけのシリアルナンバー(証明書)が合体している!
誰が作って、今誰が持っているのかが誰にでも一目でわかる!
コピー画像が出回っても「本物の持ち主は自分」と胸を張れる!

いくら周りの人が画面のスクリーンショットを撮って同じ画像を持っていても、それは美術館に飾ってある名画の「絵はがき」や「ポスター」を持っているのと同じです。「世界に1枚しかない本物の原画の持ち主」は、NFTを持っている人ただ1人だけなのです。

はると
はると
なるほど!世界で1枚しかないサイン入りカードみたいに、デジタルデータに「本物のシリアル番号」が刻まれているってことか!それなら画像をコピーされても、本物の価値は俺の手元に残るんだな!
ひまり
ひまり
その通りよ!パリのルーブル美術館にある「モナ・リザ」も、教科書やインターネットでいくらでも画像を見られるけれど、本物の絵画が持つ価値はずっと特別なままなのと同じ理屈ね。
どれが本物のモナリザ?

ズルはできないの?ブロックチェーンの「消せないノート」

「でも、コンピューターのデータなら、ハッカーが証明書を書き換えたり、ニセモノの証明書を勝手に作ったりできちゃうんじゃないの?」と心配になりますよね。

学校のパソコン室にあるパソコンや、ひとつのゲーム会社のサーバーなら、悪い人が忍び込んでデータを書き換えてしまう事件が起きるかもしれません。

しかし、NFTの証明書は「絶対にズルや書き換えができない仕組み」で守られています。その技術の正体こそが、世界をあっと言わせた大発明「ブロックチェーン」です!

ブロックチェーンを一言でたとえるなら、「世界中の何万人もの仲間がみんなで同じものを持っている『公開の記録ノート』」です。

想像してみてください。もし君が自分の机の引き出しにしまっている日記帳なら、こっそり消しゴムで文字を消して「このレアカードは俺のもの」と嘘の記録を書き直すことができてしまうかもしれません。自分しか見ていないからです。

でも、クラス全員30人がまったく同じノートを1人1冊ずつ持っていて、誰かがカードを交換したり譲ったりするたびに、「〇〇君が△△君にカードを渡しました!」と30人全員のノートに一斉に書き込まれるルールだったらどうでしょうか?

もしズルい誰かが、自分のノートの文字だけをこっそり書き換えて「これは俺のものだ!」と言い張っても、残りの29人がノートを開けばすぐに「嘘をつくな!他の29人のノートには全然違うことが書いてあるぞ!」と一瞬で嘘がバレてしまいますよね。

みんなで見張り合う「全員の交換ノート」!
ブロックチェーンは、どこか1箇所の金庫にデータをしまうのではなく、世界中の無数のコンピューターに「同じ取引記録のノート」を配ってみんなで同時に見張り合う仕組みです。1台のデータをズルして書き換えても、世界中のコンピューターと照らし合わされて一瞬で不正が暴かれます!

さらにブロックチェーンには、過去のすべての記録が鎖(チェーン)のように1本の線でつながって記録されています。「最初の作者」から「現在の持ち主」まで、いつ・誰から誰へ渡ったのかという歴史がすべて残るため、誰も嘘をつくことができないのです。

はると
はると
すげー!1台のパソコンをハッキングできても、世界中にある何万台ものノートを同時に書き換えるなんて絶対に不可能だもんな!世界中のコンピューターが味方になって見張り番をしてくれているのか!
ひまり
ひまり
ええ。とても不思議に思えるけれど、実はとても賢い数学とコンピューターの通信ルールで作られているのよ。だからこそ、国や会社を越えて世界中の人が「この証明書は本物だ」と信じられるのね。
同じノートを持つ学生

なんで人気なの?NFTのすごさと気をつけること

NFTが誕生したことで、私たちのインターネットの世界は大きく変わり始めています。NFTのワクワクする活用例と、知っておくべき大切な注意点を整理してみましょう!

NFTのすごいところは、これまでのデジタル世界ではできなかった「新しい夢」をたくさん叶えてくれることです。

  1. ゲームのアイテムが「自分の資産」になる
    これまでのゲームでは、どれだけ時間をかけて強い武器やレアなキャラを手に入れても、ゲームのサービスが終了してしまえばデータはすべて消えてしまいました。しかしNFTを使ったゲームなら、手に入れたアイテムを他のプレイヤーに売ったり、別のゲームに連れて行って遊んだりできる未来が広がっています。
  2. クリエイター(創作者)をずっと応援できる
    イラストレーターや音楽家は、これまで自分の作品を1回売ったらそれでおしまいでした。作品が有名になって別の人の間で高値で転売されても、作者には1円も入らなかったのです。しかしNFTには「転売されたとき、売れた金額の数パーセントが自動的に最初の作者に支払われる」という素晴らしいプログラム(ロイヤリティ)が組み込めます。作品が評価されるほど、作った人がずっと応援される仕組みなのです。
  3. 世界にひとつだけの特別な「会員証やチケット」になる
    大好きなアイドルやスポーツチームのファンクラブ会員証、コンサートのチケットとしてもNFTが使われています。絶対に偽造できないため、ニセモノのチケットを売りつけられる被害を防ぐことができるのです。
Q. 小学生でもNFTを作って売ることができるの?
A. 実はできるんだ!夏休みの自由研究で描いたドット絵のイラストをNFTにした小学3年生の男の子の作品が、世界中のファンに気に入られて何百万円もの価値になった実話もあるよ。ただし、売買には仮想通貨(暗号資産)が必要で、大切なお金が動くから、必ず保護者の人と一緒にルールを守って学ぶことが大切だよ。

一方で、NFTには小学生のみんなが必ず知っておくべき「気をつけること」もあります。

  • 値段が急激に上がったり下がったりする
    「将来高くなるかもしれない!」と大人気になったNFTでも、ブームが去ると一瞬で価値がゼロに近くなってしまうことがあります。お小遣いや大金を安易につぎ込むのはとても危険です。
  • ニセモノや詐欺の手口に気をつける
    「無料で珍しいNFTをあげるよ!」と言って怪しいウェブサイトへ誘導し、パスワードや暗号資産を盗み取ろうとする悪い大人がいます。怪しいリンクは絶対にクリックしない慎重さが必要です。
はると
はると
ゲームのアイテムが自分の本当の宝物になって、絵を描いたクリエイターの人たちもずっと応援できるなんて夢があるよな!でも、お金のトラブルや怪しい詐欺の話もあるから、まずはしっかり仕組みを知っておかないとな!
ひまり
ひまり
ふふ、はるとの言う通りね。新しい技術には便利な可能性がたくさんあるけれど、安全に使うための知識やルールも同じくらい大切なのよ。お父さんやお母さんと一緒に正しい付き合い方を学びましょうね。
野球カードを集める少年

まとめ:デジタル世界で「自分のもの」が証明できる未来へ!

今回は、デジタルデータに世界でたった1つの価値を生み出す「NFT」について勉強しました。大切なポイントを振り返ってみましょう!

📝 今日のまとめノート
1 NFTはデジタルの「世界に1つだけの証明書」!
コピーが簡単にできるデジタルデータに、絶対に代わりがきかない「本物のシリアル番号」をくっつける技術!
2 ブロックチェーンがズルや偽造を許さない!
世界中のコンピューターが同じ記録ノートを持って見張り合っているから、誰にも嘘や書き換えができない!
3 ゲームや創作の未来を広げるけれど、安全第一!
アイテムの自由な取引やクリエイター応援ができる一方で、値段の急な変化や詐欺にはしっかり気をつける!
🖍️ ✏️

これからの時代、インターネットや仮想空間(メタバース)の中で過ごす時間はますます増えていきます。そんなデジタル世界の中で、「これは本当に自分が持っている大切なものだ!」と胸を張って言えるようになるためのカギが、このNFTなのです。

新しいテクノロジーの仕組みを知っておくと、これからのデジタル社会を何倍もワクワクして楽しめるようになりますよ!

はると
はると
ゲームのスキンもイラストも、「コピーできるから価値がない」じゃなくて、「本物を持っている人がちゃんと認められる」ってすごくワクワクするよな!未来のインターネットがますます楽しみになってきたぞ!
ひまり
ひまり
ええ!ブロックチェーンやNFTは、これからの社会を大きく変えていく大切なテクノロジーよ。仕組みを正しく知って、賢く安全に未来の技術を楽しんでいきましょうね!
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