小学生でもわかる!「紫式部(むらさきしきぶ)」

紫式部

はじめに

今から1000年以上も昔、みんなが生まれるずっと前の「平安時代」。 スマートフォンやテレビ、ゲーム機はもちろん、電気や印刷機すらなく、紙や墨ですら宝物のように貴重だったその時代に、世界中で読み継がれる大ベストセラー小説を書いたスーパー天才女性がいました。

その人の名前こそが、「紫式部」です!

でも、教科書に大きく載っている『紫式部』という名前、実は【本当の名前(本名)ではない】って知っていたかな?

彼女が書いた『源氏物語』は、なんと今でも世界中の言葉に翻訳されて読まれている「世界最古の長編小説」なんだ。教科書や歴史の授業で名前を聞いたことがある人も多いよね。

でも、「紫式部って実際にはどんな性格の人だったの?」「本名や暮らしはどうだったの?」「なんで1000年も前の小説が今でも人気なの?」と聞かれると、意外と知らないことが多いはず。

この記事では、紫式部のびっくりするような素顔や平安時代の知られざるひみつ、そして『源氏物語』がどれだけすごかったのかを、わかりやすく楽しく解き明かしていくよ!

はると
はると
1000年も前の小説が今でも世界中で読まれてるって、すげー記録だよな!俺の好きなサッカー漫画もそこまで長く残るかな?
ひまり
ひまり
ふふ、1000年後にも残っていたら素敵ね!紫式部が書いた物語には、今読んでも胸がドキドキしたり共感できる人間ドラマがいっぱい詰まっているのよ。

紫式部ってどんな人?実は本名じゃない!?

紫式部は、平安時代の真ん中ごろ(西暦970年〜978年ごろ)に生まれた貴族の女性です。 まずは、みんなが一番びっくりする事実からお話ししましょう。

実は、「紫式部」というのは本名ではありません!

「えっ、歴史の教科書に大きく載っているのに本名じゃないの!?」と驚くよね。 実は平安時代の日本では、身分の高い女性の本名は「親や夫など、ごく限られた家族にしか教えない」という不思議なルールがありました。そのため、歴史の公の記録にも彼女の本名は残っておらず、本当の名前は今でもナゾに包まれているのです(最近の研究では「藤原香子(または「かおりこ」)」という名前だったのではないか、という説もあります)。

じゃあ、なぜ「紫式部」と呼ばれるようになったのでしょうか? 理由はふたつあります。

  1. お父さんの仕事の役職「式部」:紫式部のお父さん(藤原為時)は、「式部省」という朝廷の役所でお仕事をしていました。当時の宮中では、女性を呼ぶときに父親や兄弟の役職を使う習慣があったため、まず「式部」と呼ばれました。
  2. 大ヒット小説のヒロイン「紫の上」:紫式部が書いた『源氏物語』の中に、読者から絶大な人気を集めた「紫の上」というヒロインが登場します。あまりに物語が有名になったため、みんなが親しみを込めて「紫」と呼ぶようになりました。

このふたつが合体して、「紫式部」という呼び名が定着したんだね!

Q. なんで昔の女性は本名を秘密にしていたの?
A. 平安時代は、本名を他人に知られると「心を奪われたり、呪いをかけられたりする」と信じられていたんだ。だから、家族以外には絶対に本名を教えないのが当時のマナーだったんだよ。

子どもの頃から天才!お父さんも悔しがった読書ガール

紫式部は子どもの頃から、とにかく本を読むのが大好きな読書ガールでした。 当時は、女性が学ぶものとされていた和歌だけでなく、男性の貴族が勉強する中国の難しい学問「漢文」にも夢中になりました。

ある日、紫式部の弟(藤原惟規)がお父さんから漢文の授業を受けていました。 すると、その横で聞いていただけの紫式部が、弟よりも先に難しい文章をスラスラと覚えて暗記してしまったのです! それを見たお父さんは、感動すると同時にこう言ってため息をついたそうです。

「ああ、この子が男の子として生まれてきてくれたらよかったのに……!」

当時は男性しか朝廷の偉い役人になれなかったため、お父さんは娘の並外れた頭の良さを誇らしく思いつつも、ちょっぴり悔しがったんだね。

はると
はると
弟が勉強してるのを横で聞いてただけで暗記しちゃうなんて、頭良すぎるぜ!俺なんて、宿題のドリルをじっと見てても全然頭に入ってこないのに……!
ひまり
ひまり
あはは、はるとはまずドリルを開くところから始めなきゃね。でも、紫式部が子どもの頃から並外れた才能と読書への情熱を持っていたことがよくわかるわね。
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世界最古の長編小説『源氏物語』のスゴさ!

紫式部が書いた『源氏物語』は、日本の歴史だけでなく、世界の文学の歴史にとっても奇跡のような大傑作です。 イギリスやアメリカ、フランスなど、世界中で「人間の心を描いた世界最古の本格的な長編小説」としてギネス級の大絶賛を受けています。

物語の主人公は、「光源氏」という超イケメンで才能あふれる皇子(天皇の息子)です。 まわりを照らすほど美しかったことから「光る君」と呼ばれた彼が、たくさんの恋をしたり、政治の世界で失敗して都から追放されたり、そこから見事に復活して最高の栄光をつかんだり……という波乱万丈な人生が描かれています。 さらに、光源氏が亡くなった後も、その子どもや孫たちの世代までドラマは続いていきます。

では、なぜ『源氏物語』は世界中から「スゴい!」と驚かれているのでしょうか? その秘密を3つのポイントで見てみましょう!

  1. 原稿用紙2400枚分!全54帖の圧倒的ボリューム:物語は全部で54帖(巻)に分かれており、文字数にするとなんと100万文字以上!今の原稿用紙に換算すると2400枚分を軽く超える超大作です。夏休みの読書感想文(原稿用紙3枚)を、なんと800回分も書くようなとんでもない量なんだ!
  2. 登場人物は400人以上!まるで大河ドラマ:主人公の光源氏だけでなく、天皇や貴族、お姫様、召し使いまで、名前や役割があるキャラクターが400人以上も登場します。一人ひとりの性格や話し方が丁寧に描き分けられています。
  3. 世界初!「人間のリアルな心(心理描写)」を描いた:それまでの物語は「昔々、竹の中から女の子が生まれました」というような昔話や伝説が中心でした。しかし紫式部は、「好きだけど素直になれない」「嫉妬して自分が嫌になる」「失恋して涙が止まらない」といった、人間の生々しい本音や心の痛みを世界で初めてリアルに描いたのです。
現代でいうと「超大作ドラマの脚本家」!
光源氏の誕生から子どもたちの世代まで、およそ70年間の人間ドラマを描き切った『源氏物語』。現代でいえば、大ヒットして7シーズンも続いた超大作連続ドラマのシナリオを、紫式部がたった一人ですべて書き上げたようなものなのです!
はると
はると
400人もキャラクターが出てきて、しかも全員の気持ちがリアルに描かれてるなんて、現代の超人気アニメやゲームの超大作ストーリーみたいだな!
ひまり
ひまり
そうなの!ただのカッコいい貴族の活躍のお話ではなくて、失敗して落ち込んだり後悔したりする人間の弱さまで描かれているから、1000年経っても人の心を打つのね。
源氏物語

なぜ1000年も愛され続けているの?紫式部のひみつ

『源氏物語』を書き始めた紫式部は、やがて平安京の宮中で「とんでもなく面白い物語を書く女性がいる!」と大評判になりました。 その才能に目をつけたのが、当時、平安時代の政治の頂点に君臨していた超大物貴族・「藤原道長」です。

藤原道長は紫式部をスカウトし、自分の娘であり天皇のお后となった「彰子」の家庭教師・お世話係(女房)として宮中に招きました。 紫式部は彰子に漢字や学問を教えながら、宮中で『源氏物語』の続きを書き進めていきました。 宮中の貴族たちはもちろん、天皇までもが「次の巻はまだか!?早く読ませてくれ!」とワクワクしながら待っていたと言われています。まさに平安時代の大ベストセラー作家ですね!

でも、ちょっと考えてみてください。 今のように本屋さんやインターネットがない平安時代に、なぜ『源氏物語』は消えてしまわずに1000年後まで残ったのでしょうか?

手書きの情熱と「ひらがな」の誕生

1000年残った一番の理由は、読者たちの「すさまじい熱狂」です。 当時はコピー機も印刷機もありません。本を一冊増やすためには、巻物を広げて、一文字ずつ筆で紙に書き写す(書写する)しかありませんでした。

紙も墨も超高級品だった時代に、貴族たちは「どうしても自分の手元に置いて、いつでも読みたい!」と、原稿用紙2400枚分もの気の遠くなるような文章を、何日も何ヶ月もかけて手書きで書き写したのです。 この「どうしても読みたい!」という人々の情熱のバトンがあったからこそ、戦争や火事を乗り越えて、現代の私たちの手元まで物語が届いたんだね。

さらに、日本独自の文字である「ひらがな」の力も欠かせません。 それまでの日本は、中国から伝わった漢字ばかりを使ってお堅い記録を書いていました。しかし平安時代に「ひらがな」が使われるようになったことで、心の繊細な揺れ動きや季節の美しさを、やわらかく自由に言葉にできるようになったのです。

平安時代の「巻物本」
印刷機がないから、一文字ずつ筆で手書きして書き写した!
紙や墨は超高級品で、一冊作るだけでも莫大な時間とお金がかかった!
読者たちの「どうしても読みたい!」という熱い情熱が、1000年の命をつないだ!
現代の「電子書籍・印刷」
工場の大型印刷機で、何万冊もの本が一瞬できれいに刷り上がる!
スマホやタブレットを使えば、指先ひとつで世界中の本をいつでも読める!
簡単に本が読める現代だからこそ、手書きで守られてきた『源氏物語』のすごさがよくわかる!
はると
はると
原稿用紙2400枚を手書きで書き写すなんて、気の遠くなるような作業だな!それだけみんなが続きを読みたくてたまらなかったってことか!
ひまり
ひまり
ええ。もし宮中の人たちが「続きが読みたい!」と夢中になって書き写してくれなかったら、私たちは『源氏物語』を読むことができなかったかもしれないのよ。
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まとめ

平安時代の天才作家、紫式部。 彼女が生み出した物語は、時代や国境を越えて、今も世界中の人々に感動を与え続けています。

📝 今日のまとめノート
1 紫式部は平安時代の貴族女性!「紫式部」は本名ではなく、父親の役職と大人気ヒロインの名前からついた呼び名だった!
2 『源氏物語』は全54帖・登場人物400人以上の超大作!人間のリアルな心の動きを描いた「世界最古の長編小説」!
3 やわらかな「ひらがな」の表現と、「どうしても読みたい!」と手書きで書き写した人々の熱い情熱によって、1000年後の現代まで受け継がれた!
🖍️ ✏️
はると
はると
紫式部の情熱、マジですげーな!俺も今日からサッカーの練習日記をノートに書き留めるぜ!1000年後の未来のサッカー小僧が読んで感動するような大作にしてやる!
ひまり
ひまり
ふふ、夢が大きくて素敵ね!でもその前に、今日の漢字ドリルの宿題を終わらせておかないと、1000年後どころか明日先生に怒られちゃうわよ?
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