はじめに
おいしいごはんをパクパク食べたり、お友達と楽しくおしゃべりをしたりするとき、私たちはあたりまえのように歯を使っています。でも、歯についてじっくり考えたことはあるでしょうか。
「どうして子どもの歯は抜け落ちて、新しい歯が生えてくるのかな?」「どうして甘いものを食べすぎると、むし歯になってしまうのだろう?」
実は、みんなのお口の中にある歯には、驚くような素晴らしい仕組みやふしぎがたくさん隠されています。歯は、ただ食べ物をかみくだくためだけの道具ではありません。私たちの体の中で一番かたい部分であり、一生元気に生きていくために欠かせない大切な相棒なのです。
この記事では、乳歯と永久歯のひみつや、歯のすばらしい構造、そしてむし歯ができる仕組みまで、わかりやすく解説していきます。自分の歯のふしぎを知って、もっと歯を大切にできるようになりましょう。

はると
俺の歯、この前グラグラしてスポンって抜けたんだぜ!大人の歯が生えてくるのが楽しみだな!

ひまり
歯が生え変わるなんて、人間の体って本当にうまくできているわね。どうして生え変わるのか詳しく調べてみましょう!
乳歯と永久歯のひみつ
子どものころに生えている歯を乳歯、大人になってからずっと使う歯を永久歯と呼びます。生まれて6か月ごろから少しずつ生え始める乳歯は、全部で20本あります。
そして、6歳ごろになると、乳歯がグラグラし始めて抜け落ち、下から永久歯が顔を出します。中学生くらいになると、ほとんどの歯が永久歯に生え変わり、親知らずをのぞいて全部で28本の歯がそろいます。
では、なぜ人間の歯は一生に一度だけ生え変わるのでしょうか。
その理由は、体やアゴの成長に関係しています。赤ちゃんや小さい子どものアゴはとても小さいため、大きな歯を生やすことができません。そのため、まずは小さなアゴに合わせた小さくてかわいい乳歯が生えてきます。
その後、体が大きくなり、アゴもしっかりと成長すると、今度は大きくなったアゴに合わせて、頑丈で大きな永久歯が必要になります。小さなアゴのまま大きな歯を生やすことはできませんし、大きなアゴに小さな乳歯のままでは食べ物をしっかりかめなくなってしまいます。
体の成長に合わせてお口のサイズも変わるため、歯も一度だけぴったりサイズのものにバトンタッチするのです。

はると
そっか!アゴが大きくなるから、歯も大きいやつに交代するんだな!

ひまり
そうなの。でも、永久歯はもう二度と生えてこないから、一回生えたら一生大事にしないといけないのよ。
歯の構造と体の中で一番かたいひみつ
歯を手で触ってみると、とても硬くてしっかりしているのがわかりますよね。実は、歯の表面を覆っているガード部分は、人間の体の中で一番硬い物質なのです。骨よりも硬いと言われているから驚きです。
歯は大きく分けると、見えている表面の部分と、茎の中に埋まっている根っこの部分に分かれています。そして、何層もの構造によって作られています。
歯のいちばん外側を覆っている透明感のある白い層です。体の中で一番硬い部分で、食べ物をかみくだく強さを持っています。熱いものや冷たいものが体に直接伝わらないように守る役割もあります。
エナメル質の内側にある少し黄色っぽい層です。エナメル質よりは少し柔らかいですが、それでも骨と同じくらいの硬さがあります。歯の大部分はこの象げ質で作られています。
歯の一番中心にある部屋には、神経や血管がぎっしり通っています。ここを通る神経のおかげで、私たちは「おいしい」「冷たい」「痛い」といった感覚を感じることができます。
このように、歯はただの硬い石のようなものではなく、命のエネルギーや感覚が通っている大切な器官なのです。エナメル質という最強の鎧で守られているからこそ、毎日強い力でごはんをかみくだくことができます。

はると
骨よりも硬い鎧を着てるなんて、歯ってまるでヒーローの装甲みたいだな!

ひまり
本当にそうね!でも、そんな強そうなエナメル質にも大敵がいるのよ。それがむし歯菌ね。
むし歯はどうしてできるの?
あんなに硬いエナメル質で守られている歯ですが、なぜむし歯になって穴があいてしまうのでしょうか。
むし歯の原因は、お口の中に住んでいるミュータンス菌という細菌です。このむし歯菌は、私たちが食べたごはんやジュースに含まれるお砂糖や糖分が大好物です。
むし歯菌がお砂糖を食べると、ネバネバした物質を作り出して歯の表面にくっつきます。これが歯垢やプラークと呼ばれる細菌のすみかです。そして、むし歯菌は歯垢の中で強力な酸を作り出します。
実は、硬いエナメル質は酸にとても弱いという弱点を持っています。むし歯菌が作った酸によって、歯の成分であるカルシウムやリンが溶け出してしまうのです。これを脱灰と言います。
脱灰が進むと、表面のエナメル質に小さな穴があき、やがて内側の象げ質や神経までむし歯が届いてしまいます。神経までむし歯が届くと、ズキズキとした激しい痛みを感じるようになります。
でも安心してください。私達のお口の中には唾液という心強い味方がいます。唾液には、酸を薄めて弱くする力や、溶け出したカルシウムを歯に戻す再石灰化というすごい能力があります。
しかし、いつも甘いものを食べていたり、歯みがきをサボったりして酸が出続けていると、唾液の修復スピードが間に合わなくなってむし歯が進んでしまうのです。

はると
むし歯菌は酸を作って歯を溶かしてたのか!唾液が歯を助けようとしてくれてるなんて知らなかったぜ。

ひまり
お口の中ではいつも酸と唾液のバトルが起きているのね。唾液をお手伝いするためにも、歯みがきが重要なのよ。
大切な歯をずっと守るためのケア
永久歯は、一度むし歯になって削ったり、抜けてしまったりすると、もう二度と元通りにはなりません。大人になってもおじいちゃんやおばあちゃんになっても、自分の歯でおいしくごはんを食べるためには、毎日のケアがとても大切です。
歯を守るための3つの大切な約束を紹介します。
ごはんやおやつを食べた後は、むし歯菌のごちそうになる糖分や食べかすがお口の中に残っています。放置するとむし歯菌がどんどん酸を作ってしまうので、食べ終わったら歯みがきをする習慣をつけましょう。特に、寝ている間は唾液が出にくくなるため、夜寝る前の歯みがきは一番時間をかけて丁寧に行う必要があります。
歯ブラシを強くゴシゴシこすると、歯や歯茎を傷つけてしまいます。歯ブラシの毛先を歯にちゃんとあてて、小きざみにシャカシャカと1本ずつやさしくみがくのがコツです。歯と歯茎の境目や、奥歯の溝、歯と歯の間は汚れがたまりやすいので意識してみがきましょう。
おやつやジュースをダラダラと長い時間食べたり飲んだりしていると、お口の中がずっと酸性の状態になってしまいます。唾液が歯を元通りにする時間がなくなってしまうため、おやつは時間を決めて規則正しく食べるようにしましょう。

はると
よし、今日から夜の歯みがきはシャカシャカ丁寧にやるぞ!ダラダラおやつ食べるのもやめる!

ひまり
素晴らしい心がけね、はると!定期的に歯医者さんでチェックしてもらうのも忘れないでね。
まとめ
歯のふしぎについて、たくさん知ることができたでしょうか。
人間の歯は、成長に合わせて乳歯から永久歯へとバトンタッチします。そして、体の中で一番硬いエナメル質という鎧で、大切な神経や血管を守っています。
むし歯菌は甘い糖分から酸を作って歯を溶かそうとしますが、丁寧な歯みがきと正しい生活習慣があれば、歯を守ることができます。
生え変わった永久歯は、これからの長い人生をずっと一緒に過ごす一生モノの宝物です。今日からもっと自分の歯を大切にして、健康でピカピカの歯を守っていきましょう!

はると
自分の歯が宝物だってよくわかったぜ!一生大事にするぞ!

ひまり
今日学んだことを参考にして、毎日の歯みがきを楽しく続けていきましょうね!
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