はじめに
お正月が明けて少し落ち着いた1月の第2月曜日。カレンダーを見ると「成人の日」という祝日になっていますよね。
この日の前後に街を歩いていると、色あざやかで美しい着物(振袖)を着たお姉さんや、ビシッと決めたスーツ姿のお兄さんたちをたくさん見かけませんか?
「お祭りでもないのに、どうしてみんな特別な格好をしているんだろう?」 「もしかして大人のコスプレ大会なの?」
そんなふうに不思議に思ったことがある人もいるかもしれません。
実はあれは、日本で昔から大切にされている「成人式」という行事に参加している姿なのです。街で見かけるあのキラキラしたお兄さんやお姉さんたちは、実はみんなの少し先にある「未来の姿」でもあるんですよ!
でも、そもそも成人式って何のために行うのでしょうか? 法律では「18歳」で大人とされるのに、どうして多くの町では「20歳」でお祝いをするのでしょうか?
この記事では、成人式に込められた本当の意味や歴史、そして小学生のみんなにも大いに関係がある「二分の一成人式」のお話まで、分かりやすく楽しく解き明かしていきます!
俺、1月の街で振袖やスーツを着た人たちを見たとき、何かの映画の撮影かと思ってびっくりしたんだよな!
ふふ、華やかでかっこいいわよね。でもね、はると。あれは大人の仲間入りをお祝いする、とても伝統のある大切な儀式なのよ。
成人式ってどんな日?大人の仲間入りをする儀式
「成人」という言葉には、「心も体も十分に育って、立派な大人になる」という意味があります。
つまり成人式とは、子どもから大人へと成長した若者たちを、家族や地域、社会のみんなでお祝いし、励ます儀式のことです。
実は日本には、はるか昔の奈良時代や平安時代から、子どもが大人の仲間入りをするときに特別な儀式を行う文化がありました。
- 男の子の儀式「元服」:髪型を大人の結い方に変えて特別な帽子(冠)をかぶり、大人の新しい名前をもらいました。
- 女の子の儀式「裳着」:初めて大人の着物である「裳」という服を身につけて、大人の女性としての第一歩を踏み出しました。
時代が変わっても、「子どもが無事に育って大人になること」は、家族や社会にとって本当にめでたく、ありがたいことだったのですね。
現在の成人式が始まったのは、第二次世界大戦が終わったすぐあとの1946年(昭和21年)のことです。埼玉県蕨町(現在の蕨市)で、「戦争で傷ついた若者たちを元気づけ、これからの未来を明るく切り開いてほしい!」という強い願いを込めて「青年祭」という催しが開かれました。これが大きな感動を呼び、やがて日本全国へと広まっていったのです。
Q. どうしてわざわざ式典を開いてお祝いするの?
A. 社会の一員として「自分の行動に責任を持つ大人になったんだ!」という自覚を持ち、新しい一歩を踏み出すための大切な節目だからだよ。
成人式は、ただお気に入りの服を着て騒ぐ日ではありません。
「これまで見守ってくれたみんなのおかげで、ここまで大きくなれました」という感謝と、「これからは自分の頭で考え、自分の行動に責任を持てる大人になります」という社会への誓いを立てる日なのです。
昔から大人になる儀式があったんだな!「自分の行動に責任を持つ」って、サッカーの試合でチームのために全力で走りきるのと同じくらい大切なんだな!
その通りね!自分のわがままだけを通すのではなく、周りの人のことも考えられるようになるのが、本当の「大人」なのよね。
18歳で大人?それとも20歳?「成人の日」のナゾ
ここで、みんなに知っておいてほしい「成人の日のナゾ」があります。
「法律の上で、何歳になったら大人になるの?」と聞かれたら、何歳だと思いますか?
「20歳!」と答えたくなる人が多いかもしれませんが、実は日本の法律(民法)が変わり、2022年4月から18歳で成人になりました。
18歳になると、お父さんやお母さんの同意(サイン)がなくても、自分ひとりでスマートフォンの契約をしたり、クレジットカードを作ったりできます。さらに、国のリーダーを選ぶ選挙で投票する権利(選挙権)も与えられます。
ところが、不思議なことがあります。 全国の市町村で行われる成人式の多くは、今でも「20歳」の人たちを集めて「二十歳のつどい」などの名前で開催されているのです。
18歳で大人になったはずなのに、どうして20歳でお祝いする市町村が多いのでしょうか? そこには、高校生や家族への温かい思いやりと、現実的な理由があります。
18歳の冬は高校生が大忙しの時期だから
18歳の1月といえば、高校3年生の真っ只中!大学受験のテストがあったり、高校卒業後の就職活動の準備をしたりと、人生の中でも一番忙しくて緊張する季節です。みんなにとっても、大事な学年末テストの真っ最中に「着物を着て式典に行こう!」と言われても落ち着いてお祝いできませんよね。
お酒やタバコは20歳になってからのままだから
大人の年齢が18歳に引き下げられた後も、体を健康に守るために、お酒を飲んだりタバコを吸ったりしてよい年齢は「20歳から」のルールのまま変わっていません。
久しぶりに地元の友だちと再会できるから
20歳になると、多くの人が進学や就職をして新しい生活に慣れてきます。地元を離れた幼なじみや同級生が久しぶりに集り、「久しぶり!元気だった?」と語り合うのにちょうどよい時期なのです。
18歳:法律上の「新成人」
選挙で
投票して
社会づくりに
参加できる!
自分の
行動に
法律の
重い
責任が
生まれる!
20歳:式典でお祝い「二十歳の節目」
高校受験や
就職活動が
一段落して
参加しやすい!
お
酒やタバコの
制限が
解禁される
健康の
節目!
久しぶりに
地元の
仲間と
再会して
語り
合える!
このように、「法律上の大人のスタート」と「みんなで集ってお祝いする節目」を上手に分けて考えているのですね。
なるほど!18歳の1月って、高校3年生で受験や就職試験の真っ最中だもんな。落ち着いた20歳で式典をしてくれるのは、すごく優しい工夫なんだな!
ええ、とても思いやりがあるわよね。法律上の権利が増える18歳も、みんなでお祝いする20歳も、どちらも大切な人生の階段なのね。
育ててくれた人へ「ありがとう」を伝える日
成人式を迎えるお兄さんやお姉さんたちを見て、「かっこいいな」「きれいだな」と憧れる人も多いでしょう。
でも、成人式の主役は新成人たちだけではありません。 実は、これまで大切に育ててくれたお父さんやお母さん、家族、学校の先生、地域の人たちへ「ありがとう」を届ける日でもあるのです。
赤ちゃんのころの自分を想像してみてください。 自分ひとりでにご飯も食べられず、服も着替えられず、歩くことやおしゃべりもできませんでした。
熱を出して苦しい夜にずっとそばで看病してくれたり、毎日おいしいご飯を作ってくれたり、勉強や部活で落ち込んだときに励ましてくれたり……。
たくさんの人の時間や愛情、支えがあったからこそ、命をつないで立派な大人へと育つことができたのです。
成人式を終えて家に帰った新成人が、照れくさそうに「お父さん、お母さん、ここまで育ててくれて本当にありがとう」と手紙や花束を渡す光景は、毎年あちこちで見られます。
そして親御さんにとっても、「あんなに小さかったあの子が、こんなに立派になってくれた」と嬉しい涙を流す、かけがえのない宝物のような一日なのです。
俺も毎日サッカーの送り迎えをしてくれたり、大盛りカレーを作ってくれるお父さんやお母さんに、いっぱい支えてもらっているんだよな……!
ふふ、日頃の感謝に気づくのは素敵なことよ、はると。普段は恥ずかしくて言えなくても、「ありがとう」を心に持ち続けることが大切ね。
小学生も主役!「二分の一成人式」ってなに?
「成人式なんて、まだまだ先の話だなあ」と思っている小学生のみんな。 実は、小学校でも大人の階段をお祝いする大人気のイベントがあるのを知っていますか?
それが、小学4年生(10歳)のときにおこなわれる「二分の一成人式(ハーフ成人式)」です!
大人の年齢である20歳のちょうど半分、10歳を迎えたことを記念してお祝いする学校行事です。
10歳といえば、低学年のころに比べてぐんと背が伸びて、難しい勉強もできるようになり、友達のことを深く思いやれるようになる、とても大切な成長の節目です。
小学校の二分の一成人式では、主に次のような3つの活動を行います。
STEP 1
これまでの10年間を振り返ろう!
赤ちゃんのころの写真を見たり、お家の人の話を聞いたりして、「自分がどれだけ大切に育てられて、どんなことができるようになったか」を確かめます。
STEP 2
これからの「将来の夢」を言葉にしよう!
自分の大好きなことや得意なことを振り返り、「将来はどんな大人になりたいか」をクラスのみんなの前で堂々と発表します。
STEP 3
お家の人へ「ありがとうの手紙」を届けよう!
普段は口に出せない家族への感謝の気持ちを、丁寧な手紙にしたためてプレゼントします。涙を流して喜んでくれるお父さん・お母さんもたくさんいます。
これから二分の一成人式を迎える人は、ぜひ楽しみにしていてください。 すでに体験した人は、あのとき自分が宣言した「将来の夢」や「感謝の気持ち」を、時々思い出してみてくださいね。
俺、二分の一成人式で「世界で活躍するプロサッカー選手になる!」って熱く宣言したんだ!その夢を叶えるために、今日も練習を全力で頑張るぞ!
ふふ、覚えているわ!あの時はると、緊張してマイクの前で名前を噛んじゃってたけど、すごく一生懸命だったわね。私は「困っている人を笑顔にする優しい看護師さんになりたい」って発表したの。お互いの夢に向かって、一歩ずつ進んでいきましょうね!
まとめ
最後に、成人の日や成人式についての大切なポイントをおさらいしましょう!
📝 今日のまとめノート
1
成人式は大人の仲間入りをお祝いする伝統の儀式!
昔の「元服」などの文化を受け継ぎ、社会の一員としての自覚と責任を持つ大切な節目です。
2
法律上は18歳で成人、式典は20歳で行う地域が多い!
高校3年生の受験や就職活動への配慮と、健康のルール(お酒やタバコは20歳)があるためです。
3
育ててくれた家族や周りの人へ感謝を伝える日!
愛情を注いでくれたお父さんやお母さんに「ありがとう」を届ける心温まる日でもあります。
4
小学校の「二分の一成人式(10歳)」も大切な成長の節目!
これまでの10年間を振り返り、将来の夢と感謝を言葉にする素敵なチャンスです。
🖍️ ✏️
大人になるということは、単に背が伸びたり、自由に行動できるようになることだけではありません。
自分の行動に責任を持ち、周りの人を思いやり、支え合って生きていけるようになることこそが、本当の「大人」の姿です。
みんなも、毎日の勉強や好きなことへの挑戦を楽しみながら、素敵な大人を目指して一歩ずつ歩んでいってくださいね!
大人になるって、自由が増えるだけじゃなくて、周りの人に感謝して責任を持つってことなんだな。俺もかっこいい大人になれるよう、毎日を全力で楽しむぞ!
ええ!今の毎日の積み重ねが、未来の素敵な自分をつくるのよ。でもね、はると。立派な大人になる第一歩として、まずは今日の宿題を全力で終わらせてからサッカーの練習に行きなさいね?
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