はじめに
カレンダーが12月に入ると、街のあちこちでイルミネーションがピカピカと輝きはじめ、どこからともなく楽しげなクリスマスの音楽が聞こえてくるよね。吐く息が白くなるような寒い季節だけど、なんだか心がワクワクして温かい気持ちになる人も多いはず!
そんな冬の街で、近年日本でも大きな広場や公園にたくさんの人が集まる大人気イベントがあるのを知っているかな?それが「クリスマスマーケット」です!
「屋台」と聞くと、夏休みの神社のお祭りで食べる焼きそばやかき氷、金魚すくいなどを思い浮かべるかもしれないね。でも、クリスマスマーケットはヨーロッパ生まれの「冬の特別なお祭り」なんだ。
木の温もりあふれる小さな小屋のような屋台がずらりと並び、甘いお菓子の香りやスパイスのきいた温かい飲み物の湯気がふわっと立ちのぼる……。そこはまるで、外国の絵本の中に飛び込んだかのような夢のような空間なんだよ。
「そもそも、どうして寒い冬にお外で屋台を開くの?」 「どんなおいしい食べ物や可愛いグッズが売られているの?」 「本場のクリスマスマーケットはどこで始まったの?」
今回は、そんなクリスマスマーケットの秘密や600年以上の歴史、名物グルメから日本の楽しみ方まで、小学生のみんなに向けてわかりやすく楽しく紹介するよ!
屋台って聞くと夏祭りのたこ焼きやチョコバナナを真っ先に思い出すけど、冬の屋台ってどんなものがあるんだ?まさか寒い中アイス食べるわけじゃないよな…?温かい食べ物がいっぱいあるなら、サッカーの練習帰りに行ってみたいぜ!
ふふ、冬ならではの特別なグルメがたくさんあるのよ。ヨーロッパでは何百年も前から大切にされてきた伝統的なお祭りで、寒さを吹き飛ばす知恵や工夫がたくさん詰まっているの。一緒に見てみましょう!
そもそも「クリスマスマーケット」ってなに?
クリスマスマーケットは、12月25日のクリスマスを迎えるまでの約4週間、街の中心にある広場などで開かれる伝統的な冬の市場(お祭り)のことだよ。
キリスト教では、クリスマス前の約4週間のことを「アドベント(待降節)」と呼ぶんだ。「待降」とは「キリストが降りてくるのを待つ」という意味で、みんなでカウントダウンをしながらワクワクしてクリスマスのお祝いを準備する特別な期間なんだよ。
マーケットの広場には、「ヒュッテ」と呼ばれる木造の可愛い小さな山小屋のような屋台が数十軒から、大きな街では100軒以上もずらりと並ぶんだ!それぞれの小屋には、モミの木の枝やキラキラ光る電飾、可愛い人形などが飾り付けられていて、見ているだけでもテーマパークに来たみたいに心が躍るよ。
売られているものは、クリスマスを家族で楽しく過ごすための特別なアイテムばかり!
- 木やガラスで作られた繊細なクリスマスツリーの飾り(オーナメント)
- お部屋を明るく照らすキャンドルやランタン
- ドイツ伝統の木彫りのおもちゃ(くるみ割り人形など)
- その場でハフハフと食べられる温かい料理やスイーツ
昼間は、可愛い小屋を見て回りながら買い物を楽しむにぎやかな市場。そして日が暮れて夜になると、広場全体が無数のイルミネーションと温かいオレンジ色の明かりに包まれて、息をのむほど幻想的な光の広場へと姿を変えるんだ。
日本の夏祭りとヨーロッパのクリスマスマーケットには、季節だけでなく屋台の雰囲気にも面白い違いがあるよ!
暑い
夏の
夜に
神社やお
寺の
境内で
開催!
赤いちょうちん、
浴衣、うちわで
涼む!
かき
氷、たこ
焼き、
金魚すくい、
射的など
元気いっぱいに
遊ぶ
屋台がずらり!
寒い
冬の
広場に
木造の
小屋「ヒュッテ」が
並ぶ!
イルミネーション、マフラーや
手袋で
温まる!
温かいソーセージ、ホットドリンク、ツリーの
飾りやおもちゃがずらり!
日本の夏祭りが「夏の暑さを吹き飛ばしてにぎやかに楽しむお祭り」なら、クリスマスマーケットは「厳しい冬の寒さを忘れて、光と温もりを分かち合うお祭り」と言えるね!
木造の小屋が並ぶなんて、秘密基地みたいでかっこいいよな!日本の夏祭りとは全然雰囲気が違うけど、どっちの屋台もワクワクするのは同じじゃん!
そうね!ヒュッテの屋根には雪が積もることもあって、キラキラ光る電飾と合わさると本当にきれいなのよ。寒くてもみんなが笑顔で集まる温かい場所なのね。
なんで始まったの?600年以上つづく歴史のひみつ
世界中で大人気のクリスマスマーケットだけど、一体いつ、どこで始まったのかな?
実は、クリスマスマーケットの発祥地はヨーロッパの中心にある国「ドイツ」や、そのお隣のオーストリア、フランスのアルザス地方などと言われているよ。ドイツ語では「ヴァイナハツマルクト(Weihnachtsmarkt)」と呼ばれているんだ。
その歴史はとっても古く、今からなんと600年以上前の14世紀〜15世紀(中世ヨーロッパの時代)にまでさかのぼるよ!たとえば、ドイツのドレスデンという街で1434年に始まった「シュトリーツェル・マルクト」や、フランクフルト、ニュルンベルクなどの街で開かれた市場が、世界最古のクリスマスマーケットとして知られているんだ。
でも、どうしてそんな大昔から冬に市場を開くようになったんだろう? 実は、最初からキラキラした華やかなクリスマスのお祭りだったわけではないんだよ。
昔のヨーロッパの冬は、現代のようにエアコンもストーブもなく、今よりもずっと寒くて厳しいものだったんだ。ひとたび大雪が降ると道がふさがれてしまい、何週間も町や村から出られなくなることさえあったよ。
そこで町の人たちは、雪に閉ざされる本格的な真冬がやってくる前に、生き残るために必要な日用品や食べ物を手に入れる場所を必要としたんだ。街の広場に商人や農家が集まり、お肉や魚の塩漬け、小麦粉、暖かい毛布やろうそくなどを売り買いする「冬支度の定期市」を開いたこと、これがクリスマスマーケットの本当の始まりなんだよ!
STEP 1
【冬支度の定期市】生きるための買い出しからスタート!
中世の厳しい冬を乗り切るため、雪で道が閉ざされる前に保存食や暖かい毛布、ろうそくなどを広場に集まって買い揃える定期市が開かれました。
STEP 2
【クリスマスとの合体】子どもたちへのお祝いの品が登場!
やがて、12月25日のキリストの誕生をお祝いする風習と結びつき、子どもたちへのプレゼント(木のおもちゃ)やお祝いの特別な焼き菓子も売られるようになりました。
STEP 3
【光と伝統の祭典へ】世界中で愛される冬の風物詩に進化!
電飾や美しいツリー、職人技のオーナメントが加わり、暗くて寒い冬の夜を明るく照らす、世界中の人々が楽しみに待つ特別なイベントへと発展しました!
生きるための「冬支度の買い出し」だった市場が、やがてクリスマスの喜びを分かち合うお祭りへと変わっていったんだね。昔の人々が、厳しい寒さの中でも家族や仲間と手を取り合って明るく春を待とうとした知恵と祈りが、今のクリスマスマーケットに受け継がれているんだよ。
最初は冬を生き残るための買い出し市だったのか!それが600年も続いて、こんなに楽しいイベントに進化していったなんて、昔の人の生きる知恵ってすげーよな!
ええ。寒くて暗い冬の時期だからこそ、明かりを灯してみんなで温かいものを食べて励まし合っていたのね。歴史を知ると、マーケットの光がより一層温かく感じられるわ。
ワクワクがいっぱい!名物グルメ&伝統のグッズ
クリスマスマーケットに行ったら絶対に体験したいのが、本場ヨーロッパの美味しい名物グルメと、職人さんたちが手作りした温かみのある伝統グッズだよ!五感(見る・聞く・食べる・香る・触れる)をフルに使って楽しめる代表的な名物を紹介するね。
ほっぺたが落ちる!名物あったかグルメ&スイーツ
寒空の下で食べる出来立ての料理は、いつもより何倍も美味しく感じるよね!マーケットには食欲をそそる香りが充満しているよ。
本場ドイツの焼きソーセージ(焼きヴルスト)
大きな鉄板や炭火でじっくり焼かれた、長くて太いジューシーなソーセージ!外はパリッと香ばしく、中は肉汁がじゅわっとあふれるよ。小さな丸パン(ゼンメル)に挟んで、ケチャップや粒マスタードをたっぷりつけて豪快にかぶりつくのが本場流なんだ。
シュトーレン(シュトレン)
洋酒に漬け込んだレーズンやオレンジピールなどのドライフルーツ、ナッツがぎっしり練り込まれたドイツ伝統の焼き菓子。表面には真っ白な粉砂糖が雪のようにたっぷりまぶされているよ。
実はこのシュトーレン、1度に全部食べるのではなく、クリスマスまでの約4週間のあいだに薄くスライスして毎日少しずつ食べるのがルールなんだ!
キンダープンシュ(子どものプンシュ)
大人が飲む香辛料入りホットワイン(グリューワイン)の代わりに、子どもたちのために作られた特別なホットドリンク!ぶどうやりんごなどの果汁に、シナモンやクローブといったスパイスを入れて温めたジュースだよ。一口飲むと、甘酸っぱさとスパイスのいい香りが口いっぱいに広がり、冷えた体の芯からぽかぽか温まるんだ!
お店ごとに可愛い絵柄が描かれた陶器の「オリジナルマグカップ」に入れて渡されることが多く、カップをお土産として持ち帰るのもマーケットの醍醐味なんだよ。
レープクーヘン
ハチミツやスパイスがたっぷり入った伝統的なクッキー。大きなハート型に焼かれたものには、砂糖のクリームで「メリークリスマス」や「大好き」といった可愛いメッセージがデコレーションされていて、首から下げるリボンがついているものもあるよ!
Q. なんでシュトーレンは毎日少しずつ食べるの?
A. 日が経つほどドライフルーツや洋酒の風味が生地全体になじんで、どんどん美味しく味が変化していくからなんだ!「クリスマス当日がやってくるのを毎日楽しみに待つ」というカウントダウンの意味も込められているんだよ。
職人の心がこもった伝統のグッズとおもちゃ
食べ物だけでなく、お買い物もクリスマスマーケットの大きな楽しみだよ!
- くるみ割り人形: 兵隊や王様の形をした有名な木彫りの人形。背中のレバーを引くと大きな口が開き、固いくるみの殻を割ることができるよ。実は昔、偉そうにしている権力者に「固いくるみでも割らせてやろう!」という庶民のユーモアから生まれたとも言われているんだ。
- クリスマスピラミッド: 木で作られた多段式のタワー。土台にろうそくを灯すと、立ち上る温かい空気の風(上昇気流)で一番上のプロペラがくるくると自然に回る、幻想的な仕掛け工芸品だよ!
- 手作りのスノードームやガラス細工: ガラスの中に雪景色が閉じ込められたスノードームや、光を浴びてキラキラ輝くオーナメントは、クリスマスの思い出にぴったりだね。
パリッとした焼きソーセージをパンに挟んで食べるの、想像しただけでお腹が鳴っちゃうぜ!スパイスのきいた温かいジュースのキンダープンシュも飲んでみたいぞ!
ふふ、マグカップも街やお店ごとにデザインが違って本当に可愛らしいのよ。シュトーレンの味が毎日少しずつ変わるのも、クリスマスを待つ素敵な楽しみ方よね。
日本でも楽しめる!クリスマスマーケットの魅力
「本場のドイツに行ってみたいけれど、ヨーロッパは遠くてすぐには行けないな……」と思ったキミ、落ち込まなくても大丈夫!
実は日本国内でも、毎年11月下旬から12月25日にかけて、本格的なクリスマスマーケットが大都市を中心にたくさん開催されているんだよ!
たとえば、以下のような場所で大きなマーケットが開かれていて、毎年たくさんの家族連れや友達同士でにぎわっているよ。
- 東京: 明治神宮外苑、日比谷公園、六本木ヒルズなど
- 神奈川: 横浜赤レンガ倉庫(歴史ある赤レンガとツリーの景色が有名!)
- 北海道: 札幌市の大通公園(ドイツのミュンヘン市と姉妹都市提携を結すんだことから始まった本格的なマーケット!)
- 大阪・福岡: 大阪の梅田スカイビルやてんしば、福岡の博多駅前や天神など
日本のクリスマスマーケットでも、ドイツから運ばれてきた本物の木造ヒュッテが立ち並び、巨大な本物のモミの木のツリーがそびえ立ち、本場のソーセージやキンダープンシュが味わえるんだ。
日本にいながら、まるで遠いヨーロッパの街に旅行に来たような気分を思いっきり味わえるのが最高の魅力だね!
1しっかり防寒対策をしよう!
夜の広場は海風や冬の北風でとても冷え込みます。手袋、マフラー、ニット帽、貼るカイロなどを身につけて、しっかり温かい格好でお出かけしよう!
2少し早めの夕方から行くのがおすすめ!
イルミネーションが点灯する夕方(16時〜17時頃)に広場へ入ると、昼の景色から一気にキラキラの夜景へと変わる瞬間を楽しめて、混雑も少し避けられます!
3ドイツの文化や言葉を探してみよう!
屋台の看板に書かれたドイツ語や、オーナメントの形に込められた意味を調べながら歩くと、外国の文化を学ぶ最高の社会科見学になるよ!
日本でも赤レンガ倉庫やいろんなところでやってるのか!今度の週末、サッカーの練習が終わったら家族を誘って行ってみるぜ!本場のソーセージを食べるのが楽しみだな!
いいわね!でもその前に、今週の漢字ドリルの宿題をちゃんと終わらせてからね?冷たい夜風の中でキラキラのイルミネーションを見ながら温かいドリンクを飲むと、きっと特別な冬の思い出になるわよ。防寒対策も絶対に忘れないでね!
▲ 横浜赤レンガ倉庫のクリスマスマーケットの様子(出典: Wikimedia Commons)
まとめ
冬の夜をあたたかい光とお客さんの笑顔で満たす「クリスマスマーケット」。その魅力を最後に振り返ってみよう!
📝 今日のまとめノート
1
クリスマスマーケットとは:ヨーロッパ(ドイツ)発祥の、クリスマスを待ち望みながら準備を楽しむ冬の伝統的なお祭り!
2
600年以上の歴史:厳しい冬を生き抜く「冬支度の定期市」から、光と温もりを分かち合う祝祭へと受け継がれてきた!
3
名物グルメと工芸品:パリッとしたソーセージ、シュトーレン、キンダープンシュ、職人手作りの木彫り人形など五感で楽しめる!
4
日本でも大人気:全国各地で本格的なマーケットが開催されていて、日本にいながらヨーロッパの文化をたっぷり体験できる!
🖍️ ✏️
厳しい冬の寒さも、みんなで工夫して温かい明かりを灯し、美味しいものを分け合えば、こんなにも楽しくて温かい季節に変えることができるんだね。
今年の冬はぜひ、家族やお友達と一緒に近くのクリスマスマーケットへ出かけて、キラキラ輝く冬の特別な思い出を作ってみてね!
寒い冬でもみんなで集まって明かりを灯して、温かいものを食べるってすごくいい文化だよな!俺、クリスマスがもっと楽しみになってきたぜ!
ふふ、本当ね!昔の人たちの知恵や、家族を大切にする優しい気持ちがたくさん詰まっていたわね。みんなも温かい格好をして、素敵なクリスマスの季節を過ごしてね!
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