はじめに
みんなの学校には、どんなルールがあるかな?「廊下は走らない」「チャイムが鳴ったら席につく」など、いろいろなきまりがあるよね。サッカーや野球、ゲームをするときだって、みんなが楽しく遊ぶためのルールがあるはず。
実は、私たちが暮らしている「日本」という国にも、とっても大きなルールがあるんだ。それが「憲法」だよ。
今回は、この「憲法」について、小学生のみんなにもわかりやすく解説していくよ!

はると
国のルール?サッカーのルールなら知ってるけど、国のルールってなにをするためのものなんだ?

ひまり
それはね、私たちが毎日を安全で、自由に、楽しく暮らせるようにするためのルールなの。すべての法律のもとになる、いちばんえらいルールなのよ。
憲法ってなに?
日本には、たくさんの「法律」があるよね。「どろぼうをしてはいけない」「車は赤信号で止まらなければいけない」など、これらはみんなが安全に暮らすために、国民が守るべきルールだよ。
では、「憲法」と「法律」は何が違うんだろう?いちばんの違いは、「だれが守るべきルールなのか」ということなんだ。
- 法律:国民(私たち)が守るルール
- 憲法:国(総理大臣、政治家、警察、裁判所など)が守るルール
実は、憲法は「国が勝手なことをして、国民を困らせないようにするためのルール」なんだ。もしも憲法がなかったら、国のえらい人が「明日から、みんなの食べ物を全部半分にする!」とか、「自分の気に入らない人は全員つかまえる!」といった、めちゃくちゃなルール(法律)を勝手に作ってしまうかもしれないよね。
そうならないように、「国は、この憲法に書いてあるルールを絶対に超えてはいけないよ」と、あらかじめ強いブレーキをかけているんだ。だから、憲法は「法律」よりもえらくて、日本で一番強いルールなんだよ。憲法に違反するような法律は、絶対に作ることができないんだ。

はると
へえ!法律は俺たちが守るものだけど、憲法は国のリーダーたちが勝手なことをしないように見張るためのルールなんだな!

ひまり
その通りよ、はると。これを「立憲主義」って言うの。国が大きな力で暴走するのを防ぐ、大切なブレーキの役目をしているのね。
日本国憲法の「3つの大きな約束(基本原則)」
日本の憲法は「日本国憲法」というよ。この日本国憲法には、絶対に守らなければいけない「3つの大きな約束(基本原則)」が書かれているんだ。どれも今の私たちの暮らしに深く関わっている、とても大切な約束だよ。
①国民主権
「主権」というのは、国のあり方を最終的に決める一番大きな力のこと。昔の日本や他の国では、王様や天皇がすべての決定権を持っていた時代もあったんだ。でも、今の日本のルールでは、「この国の主役は、国のリーダーではなく、私たち国民全員だ」と決めているよ。これを「国民主権」と呼ぶんだ。
もちろん、全員が集まって話し合うのは大変だから、私たちは「選挙」で自分たちの代表(政治家)を選んで、代わりに政治をしてもらうんだ。もし、選ばれた政治家が悪いことをしたり、みんなのためにならないことをしたりしたら、次の選挙で別の人を選ぶことができるよ。主役はあくまでも私たちなんだね。
②基本的人権の尊重
「基本的人権」とは、人間が人間らしく、幸せに暮らすために生まれつき持っている「あたりまえの権利」のことだよ。憲法は、この人権を「だれも奪うことができない、とても大切なもの」として、全力で守ることを約束しているんだ。
例えば、
- 自分の考えを自由に発言する
- 好きな場所へ出かけたり、住んだりする
- 自分のやりたい仕事を選ぶ
- 学校で勉強をする(教育を受ける)
これらはすべて、憲法が守ってくれている「人権」んだよ。誰であっても、いじめられたり、理不尽に自由を奪われたりしてはいけないんだ。
③平和主義
3つめの約束は「平和主義」。日本国憲法では、「二度と戦争はしない。他の国ともめごとがあっても、武力を使わずに話し合いで解決する」ということを強く誓っているよ。これは、過去の大きな戦争でたくさんの人が傷つき、悲しい思いをした反省から生まれた、世界に誇れる大切な約束なんだ。

はると
俺たちが毎日、学校に行って、大好きなサッカーをして、自分の意見を言えるのも、この3つの約束があるからなんだな!

ひまり
そうよ。この「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」は、日本国憲法の3大基本原則と言って、絶対に忘れてはいけない大切な土台なのよ。
みんなの「人権」をまもる仕組み
先ほど紹介した「基本的人権」について、もう少し詳しく見てみよう。憲法が守ってくれている人権には、いくつかの種類があるんだ。
1.自由権
国から邪魔されずに、自分のやりたいことを自由にできる権利だよ。心の中で何を考えてもいいし、どんな宗教を信じてもいい。また、警察などに理由もなく逮捕されたり、家に入り込まれたりしない自由も含まれているんだ。
2.社会権
人間らしく、健康で文化的な生活を送るための権利だよ。もし病気や貧しさで暮らせなくなってしまったとき、国に対して「助けてほしい」と求めることができるんだ。また、子どもたちが学校に行って勉強をする権利(教育を受ける権利)も、この社会権のひとつだよ。
3.平等権
すべての人が、同じように大切に扱われる権利だよ。性別、生まれた場所、信じている宗教、皮膚の色などによって、差別されることは絶対にない、と憲法に書かれているんだ。
権利とセットの「義務」
憲法には、私たちが守らなければいけない「義務」も3つだけ書かれているよ。これを「国民の3大義務」と言うんだ。
- 子どもに教育を受けさせる義務(子どもたちがしっかり学べるように、大人が学校へ通わせる義務)
- 勤労の義務(働ける人は働いて、社会を支える義務)
- 納税の義務(税金を払って、国や街のサービスを維持する義務)
権利ばかりを主張するのではなく、みんなで社会を支え合うための義務もしっかり決まっているんだね。

はると
なるほど!人権っていうのは、ただ自由なだけじゃなくて、みんなで支え合うための義務もセットになってるんだな。

ひまり
その通り。みんながそれぞれの個性を認め合って、お互いの人権を大切にしながら暮らすことが、憲法の一番の願いなのよ。
まとめ
憲法は、私たちが当たり前のように送っている「平和で自由な毎日」を、陰からしっかりと支えてくれている「一番のルール」なんだ。
もし憲法がなかったら、国が暴走して、私たちの自由や平和が簡単になくなってしまうかもしれない。だからこそ、憲法はとても大切な存在なんだね。
これからみんなが大きくなって、大人になったとき、選挙などを通して「これからの日本をどうしていくか」を決める主役になるよ。そのときのために、今のうちから「みんなが幸せに暮らすためのルール」である憲法について、少しずつ関心を持っておこうね!

はると
憲法のおかげで俺たちの毎日の平和が守られてるんだな。学校やサッカーのルールも大事だけど、国のルールである憲法もめちゃくちゃ重要なんだってよく分かったぜ!

ひまり
ふふ、はるとに分かってもらえて良かったわ。これからもみんなで関心を持って、この素晴らしい約束を守り続けていきましょうね。
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