はじめに
お正月のお年玉やお小遣いをもらったとき、みなさんはどうしていますか?
欲しかったゲームや漫画を買う人もいれば、「将来のために大切に残しておこう!」と、ブタの貯金箱に入れたり銀行の口座に預けたりしている人も多いかもしれません。
お小遣いを無駄遣いせずにコツコツ貯めるのは、とっても素晴らしいことです。
でも、知っていますか? 今の日本では、銀行にお金を預けておいても、もらえる利息(お礼のお金)がとても少ないため、お金はほとんど増えません。
「じゃあ、お金を増やすために『投資』をしてみようかな?」と思っても、ニュースやテレビで大人が「株で大損しちゃった…」と頭を抱えている姿を見ると、ちょっと怖くなりますよね。
「投資って、大人が失敗してお金を失うギャンブルじゃないの?」 「難しそうだし、大切なお小遣いが減ったら絶対に嫌だな…」
そんなふうに不安に思うのも当然です。
でも実は、そんな「どこの会社を選べばいいか分からない!」「大切なお金をできるだけ減らしたくない!」という人たちのために生まれた、とても賢くて安心な仕組みがあるのです。
それが、今回紹介する「投資信託」です!
投資信託は、たとえるなら「お菓子の詰め合わせバラエティパック」や「お金のプロが案内してくれるツアーバス」。
今回は、投資信託ってどんな仕組みなのか、なぜ世界中の人たちが使っているのかを、どこよりもわかりやすく楽しく解説します!
投資って大人が失敗して落ち込んでいるイメージがあるよな。俺のお小遣いも、もし減っちゃったら大好きなカレーも食べられなくなっちゃうよ!
ふふ、はるとはすぐカレーの心配をするんだから。でも大丈夫よ! 投資信託は、お金のプロにおまかせして、危険を減らしながらじっくり育てる心強い仕組みなのよ。
投資信託ってなに?「お菓子の詰め合わせ」で大解剖
そもそも「投資」とは、自分が応援したい会社にお金を渡して、その会社が成長したときにお礼のお金(利益)をもらうことです。
たとえば、あなたが大好きなゲーム会社を応援するために、その会社の「株(応援チケット)」を1枚買うとしましょう。
これは、駄菓子屋さんでお小遣いを全部使って「大好きなポテトチップス1袋だけ」をドカンと買うようなものです。
もしそのポテトチップスが大当たりで超美味しかったら大満足ですが、もし中身が湿気ていたり味が口に合わなかったら(=応援した会社が大失敗したら)、大切なお小遣いをぜんぶ損して悲しい思いをしてしまいますよね。
でも、もし駄菓子屋さんに「ポテトチップスも、チョコも、クッキーも、ラムネも、少しずつ入ったバラエティパック」が売っていたらどうでしょうか?
たとえポテトチップスが湿気ていても、甘いチョコやサクサクのクッキーがあるから、全体としては「買ってよかった! 美味しかった!」と笑顔になれますよね。
この「いろいろなお菓子が少しずつ入った詰め合わせパック」こそが、投資信託の正体なのです!
「でも、いろんな会社のお菓子を少しずつ買うなんて、小学生のお小遣いじゃ無理だよ!」と思いますよね。その通りで、個人が1人で何百社もの株を買い集めるには、何百万円、何千万円という大金が必要です。
そこで投資信託では、たくさんの人たちから「100円」「1,000円」と少しずつお金を集めます。
集まったお金を合わせると、ひとつの「超巨大なお財布(ファンド)」になりますよね。
そして、その大きなお財布を「ファンドマネージャー」と呼ばれる運用のプロ(お金の専門家)に託します。「プロの目で世界中から伸びそうな会社をたくさん選んで、バランスよく詰め合わせパックを作ってください!」とお願いするのです。
プロがみんなの代わりに上手に運用し、利益が出たら、お金を出してくれたみんなにきちんと分けてくれます。
「自分のお金を、信頼できるプロに信じて託す」から、「投資信託」という名前がついているのですね!
なるほど! 一人じゃ買えない超豪華な詰め合わせパックを、みんなで割り勘してプロに買ってきてもらうってことか! めっちゃ頭いいじゃん!
その通りね、はると! プロのファンドマネージャーが、世界中の美味しいお菓子(伸びそうな会社)を毎日しっかり見張って選んでくれるから、とっても頼もしいのよ。
「卵をひとつのカゴに盛るな」?分散投資のスゴさ
投資の世界には、大昔から語り継がれている超有名なことわざがあります。
それが、「卵をひとつのカゴに盛るな(盛る=入れる)」という教えです!
想像してみてください。ニワトリの大切な卵を10個手に入れて、ひとつのカゴに全部入れて運んでいたとします。もし歩いている途中で小石につまずいて、カゴをバターンと落としてしまったらどうなるでしょうか?
……想像するだけでも恐ろしいですよね。カゴに入っていた10個の卵は、全部いっぺんに割れて全滅してしまいます! 今日の晩ごはんの卵焼きは食べられなくなってしまいます。
でも、もし卵を2個ずつ、5つのカゴに分けて運んでいたらどうでしょうか?
途中でうっかり1つのカゴを落としてしまっても、割れるのは2個だけ。残りの4つのカゴにある8個の卵はピカピカのまま無事です! これなら大ピンチにはならずに済みますよね。
投資の世界でも、これとまったく同じことが起こります。
ひとつのカゴ(1社に集中投資)
その
会社が
倒産したり
大赤字になると、
大切なお
金が
一気に
大ダメージを
受ける!
カゴを
落としたら、すべての
卵が
割れて
全滅してしまう
大ピンチ!
100
社や1,000
社に
分けておけば、1
社が
失敗しても
他の
会社がカバーしてくれる!
カゴを
小分けにして
運ぶから、1つ
落としても
残りの
卵はピカピカのまま
無事!
1つの会社だけに自分のお金を全部つぎ込むのは、「ひとつのカゴに全部の卵を入れる」のと同じくらい危険なことです。もしその会社が倒産してしまったら、自分のお金が一瞬でなくなってしまいます。
でも、投資信託を使って100社や1,000社、さらには日本だけでなくアメリカやヨーロッパなど世界中の会社にお金を分けておけばどうでしょうか?
これを「分散投資」と呼びます。
仮にその中の1社が倒産して大失敗したとしても、全体から見ればほんのわずかなダメージです。他の99社が元気に売上を伸ばして成長してくれれば、トータルで見るとあなたのお金はしっかり増えていきます。
サッカーにたとえるなら、エースストライカー1人だけに頼るチームは、その選手がケガをしたら負けてしまいますが、全員が点を取れる全員サッカーのチームなら、誰か1人が調子を落としても試合に勝てるのと同じですね!
サッカーでも、エース1人だけじゃなくてフォワードもミッドフィルダーも全員でパスを回して攻めるチームの方が強いもんな! 分散投資って最強のチームプレーだな!
うふふ、素晴らしい気づきね、はると! 1つの会社だけに賭けるのは危険なギャンブルだけど、カゴをたくさん分ける分散投資なら、安全に未来を応援できるのよ。
投資信託のいいところ・気をつけるところ
プロにおまかせできて安全にカゴを分けられる投資信託ですが、もちろん良いところばかりではありません。大切なお金のことですから、メリットと注意点の両方を正しく知っておくことが大切です。
まずは、投資信託の「いいところ(3つのメリット)」を整理してみましょう!
100円などのお小遣いから気軽にスタートできる!
ふつうの会社の株を買おうとすると、数万円から数十万円もの大金が必要になることがほとんどです。でも投資信託なら、インターネットの証券会社を使うと、なんと「100円」や「1,000円」というお小遣いレベルの少額から始められます。
運用のプロ(ファンドマネージャー)が代わりに選んでくれる!
「どの会社がこれから伸びるかな?」「世界で何が流行っているかな?」を調べるのは、大人の仕事や勉強で忙しい毎日ではとても大変です。投資信託なら、経済のプロが毎日真剣に考えて売り買いをしてくれます。
世界中に自動で分散投資ができる!
投資信託を1つ買うだけで、アメリカの有名IT企業や日本の自動車メーカー、さらには世界中の工場や銀行など、何百、何千という会社に一瞬でバランスよくお金を配分できます。
一方で、絶対に忘れてはいけない「気をつけるところ(2つの注意点)」もあります。
元本保証がない!
銀行に1万円を預けた場合、10年後も1万円は1万円のまま絶対に減りません(これを「元本保証」といいます)。しかし、投資信託には元本保証がありません。世界全体の景気が悪くなると、一時的に「1万円が9,000円に減ってしまう」ような時期もあります。
プロへの手数料(信託報酬など)がかかる!
自分たちの代わりに毎日大切なお金を見張って運用してくれるプロのファンドマネージャーには、お礼としての手数料(信託報酬)を払う必要があります。
Q. 銀行にお金を預けるのと何が違うの?
A. 銀行は「預けたお金が絶対に減らない(元本保証)」けれど、利息が少なくてほとんど増えません。投資信託は「一時的に減るリスク」がある代わりに、世界経済の成長に合わせてお金を何倍にも大きく育てられる可能性があるんだよ!
投資信託は、「今すぐお金持ちになりたい!」という人のための魔法の道具ではありません。
何年も、何十年もかけて、世界の成長と一緒に自分のお金をゆっくり大きく育てていく「長いマラソン」のようなものなのです。
一時的にお金が減る日もあるのか…! でも、プロにおまかせできて100円からできるなら、ゲームの課金を我慢して投資信託を試す方がずっと未来がありそうだな!
えらいわね、はると! 減るのが怖いからって貯金箱に眠らせておくだけじゃなくて、「長い時間をかけてじっくり育てる」という心構えが何よりも大切なのよ。
「新しいNISA」ってなに?国が応援するルール
最近、テレビのニュースや街のポスターで「新NISA」という言葉を耳にしたことはありませんか?
NISAとは、日本という国が「みんな、将来のためにお金を自分たちで育ててね! その代わり、国が特別な大サービスをするよ!」と応援してくれる素晴らしい制度のことです。
ふつうのルールでは、大人が投資信託でお金を増やして「1万円の儲け(利益)」が出たとします。
すると日本の法律では、増えた利益に対して約20%(約2,000円)の「税金」を国に納めなければいけません。そのため、手元に残るお金は約8,000円に減ってしまいます。
ところが、「新しいNISA」という特別なルールを使って投資信託を買うと……
なんと、税金が0円(税金ゼロ!)になるのです!
STEP 1
普通の口座でお金を増やした場合
投資信託で10万円の利益(プラス)が出ると、約20%(約2万円)が税金として引かれてしまい、手元には約8万円しか残りません。
STEP 2
「新しいNISA」を使って増やした場合
国が応援してくれる特別なルールのおかげで、税金が0円! 増えた10万円が1円も引かれずに、まるまる自分の手元に残ります!
1万円儲かったら1万円ぜんぶ、100万円儲かったら普通なら20万円も取られる税金がゼロになって100万円まるまる自分のものになります。これは本当にものすごい大サービスですよね!
国がどうしてこんなお得なルールを作ってくれたのかというと、みんなが投資信託でお金をしっかり増やして豊かな生活を送れるようになれば、国全体も元気になって明るい未来になるからです。
ちなみに、新しいNISAを使えるのは「18歳以上の大人」になってからです。
「なんだ、小学生の俺には関係ないじゃん!」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
小学生のうちから「卵をカゴに分ける考え方」や「プロにお金を任せて世界を応援する仕組み」を知っておけば、18歳になって大人になったとき、最高のスタートダッシュを切ることができますよ!
税金がゼロになるなんて、国からの超強力なアシストパスじゃん! 18歳になったら俺も絶対にNISAを使って投資信託をスタートするぞ!
ふふ、ナイスシュートを決める準備はバッチリね! でも18歳になる前に、まずはお金の仕組みをしっかり勉強して、今日の宿題を終わらせるのが先決よ、はると!
まとめ
今回は、プロにお金を任せて世界中に分散投資する「投資信託」について解説しました。
最後にもう一度、大切なポイントを黒板ノートでおさらいしましょう!
📝 今日のまとめノート
1
投資信託は、みんなでお金を集めてプロに託す「お菓子の詰め合わせバラエティパック」!
2
「卵をひとつのカゴに盛るな」のことわざ通り、世界中に分散投資してリスクを減らす!
3
100円からプロにおまかせできるけれど、元本保証がなく手数料がかかる点には注意!
4
「新しいNISA」を使えば、増えたお金にかかる税金がゼロになってお得に育てられる!
🖍️ ✏️
お金は、机の引き出しや貯金箱にただ眠らせておくだけでは増えません。
投資信託のように、世の中の素晴らしい会社を応援しながら、自分のお金も一緒にゆっくり育てていく方法を知っておくことは、これからの未来を生きるみなさんにとって大きな武器になります。
まずは家族や友達と、「世の中にはどんな会社があるのかな?」「どんな未来になったら嬉しいかな?」とおしゃべりすることから始めてみてくださいね!
投資って大人の危ないギャンブルかと思ってたけど、世界中の会社を応援しながら自分のお金も育てる、すげーチームプレーだったんだな!
その通りね! お金の正しい知識を身につけて味方にできれば、将来の夢を叶える大きな力になるわ。焦らず少しずつ、お金と仲良くなっていきましょうね!
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