ジャンヌ・ダルク -15歳の少女が起こした奇跡の物語
みなさんは「ジャンヌ・ダルク」という名前を聞いたことがありますか?彼女は、みなさんと同じくらいの年齢でフランスという国を救った、とても勇気のある少女でした。今日は、そんなジャンヌ・ダルクの感動的な物語をお話ししましょう。
1900年頃に描かれた彩画。ジャンヌを直接のモデルとして描いた肖像画は現存しておらず、この彩画もジャンヌの死後に想像で描かれた作品である。
(Archives nationales, Public domain, via Wikimedia Commons)
はると
ジャンヌ・ダルクって名前、なんか強そうだな!サッカーの必殺技の名前にできそう!
ひまり
もう、はると、これは歴史の話よ。しかも彼女、私たちと同じくらいの年齢で国を救ったのよ!すごくない?
小さな村で生まれた農家の娘
ジャンヌ・ダルクは、1412年にフランスの小さな村「ドンレミ」で生まれました。お父さんとお母さんは農家を営んでいて、ジャンヌは毎日、家族と一緒に畑仕事を手伝う、ごく普通の女の子でした。
村での生活は平和でしたが、フランスという国は大変な状況にありました。イギリスとの戦争が100年も続いていて(これを「百年戦争」と呼びます)、多くの街がイギリス軍に占領されていたのです。人々は困り果て、フランスの王様でさえ「もう勝てない」とあきらめかけていました。
神様からの不思議な「お告げ」
ジャンヌが13歳の時、彼女の人生を大きく変える出来事が起こりました。ある日、庭で過ごしていると、まぶしい光とともに不思議な声が聞こえてきたのです。それは「神様からのお告げ」でした。
「ジャンヌよ、フランスを救うために立ち上がりなさい。あなたなら国を救うことができます」
最初、ジャンヌはとても驚き、怖くなりました。でも、その声は何度も何度も聞こえてきました。そして次第に、これは本当に神様からの大切なメッセージなのだと確信するようになりました。
困難に立ち向かう勇気
15歳になったジャンヌは、大きな決心をします。「神様のお告げに従って、フランスを救いに行こう」。でも、周りの人たちは誰も彼女を信じてくれませんでした。
「女の子が戦場に行くなんてありえない!」「まだ子どもじゃないか」「神様のお告げなんて、きっと気のせいだよ」
それでもジャンヌは諦めませんでした。何度も何度も説得を続け、ついに王様に会うチャンスをもらえることになったのです。
王様との出会い
王様に会うため、ジャンヌは11日間もかけて馬で旅をしました。当時は危険な道のりでしたが、彼女は少しも怖がりませんでした。神様が守ってくれると信じていたからです。
王様に会った時、ジャンヌは堂々とこう言いました。「私は神様に選ばれました。フランスを救うために来ました。どうか私に軍隊を任せてください」
不思議なことに、王様はジャンヌの真剣な眼差しと強い決意に心を動かされ、彼女を信じることにしたのです。
はると
ジャンヌがさ、馬で11日間旅したって部分、すごいよな!俺ならチャリでも無理だわ!
ひまり
それ以前に、はると、チャリだと11日も持たないわよ。途中で絶対お菓子食べながら休憩してるもん。
オルレアンの奇跡
ジャンヌが最初に向かったのは、オルレアンという重要な街でした。この街は7ヶ月もの間、イギリス軍に包囲されていました。もしこの街が落ちれば、フランスは完全に負けてしまうかもしれない、そんな大切な場所だったのです。
ジャンヌは白い鎧を身につけ、白い馬に乗って戦場に向かいました。でも彼女は、一度も剣を振るうことはありませんでした。代わりに、白い旗を掲げて軍隊の先頭に立ち、兵士たちにこう呼びかけたのです。
「神様は私たちの味方です!勇気を出して!必ず勝てます!」
すると驚くべきことが起こりました。長い間勝てなかった戦いが、わずか9日間で勝利に終わったのです。兵士たちは、ジャンヌの強い信念と勇気に励まされ、最後まで諦めずに戦うことができました。
悲しい運命と、その後の評価
しかし、ジャンヌの活躍はそう長くは続きませんでした。19歳の時、敵に捕まってしまい、「魔女」という間違った罪で裁判にかけられてしまいます。そして1431年、まだ若くして命を落とすことになりました。
でも、ジャンヌの思いは多くの人々の心に残りました。フランスの人々は立ち上がり、最終的にイギリスに勝利することができたのです。そして1920年、ジャンヌは「聖人」として認められ、フランスの英雄として今でも多くの人々から尊敬されています。
ジャンヌ・ダルクから学ぶこと
ジャンヌ・ダルクの物語からは、たくさんの大切なことを学ぶことができます。
- 年齢は関係ない
どんなに若くても、強い思いがあれば大きなことができます。ジャンヌは15歳で国を救う大きな一歩を踏み出しました。
- 諦めない心の大切さ
周りの人が「無理」と言っても、自分の信じることを諦めなかったジャンヌ。その強い心が、不可能を可能にしたのです。
- 平和のための戦い方
ジャンヌは剣を使わず、人々の心に希望を与えることで戦いました。平和のために戦うには、いろいろな方法があることを教えてくれています。
- 信念を貫く勇気
最後まで自分の信じる道を歩み続けたジャンヌ。その生き方は、今を生きる私たちにも大きな勇気を与えてくれます。
今に生きるジャンヌの精神
ジャンヌ・ダルクの物語は、600年以上たった今でも、世界中の人々に感動を与え続けています。フランスでは、彼女の名前がついた学校や通りがたくさんあります。
また、本や映画、アニメなど、さまざまな形で彼女の物語は語り継がれています。それは、ジャンヌの生き方に、私たちが大切にすべき多くのメッセージが込められているからでしょう。
みなさんも、困難にぶつかった時は、ジャンヌ・ダルクのことを思い出してください。年齢が若くても、女の子でも、自分の信じることのために頑張れば、きっと道は開けるはずです。そして、その勇気ある一歩が、誰かの希望になるかもしれません。
はると
ジャンヌってさ、剣振らずに旗だけで勝てたんだろ?俺もサッカーで旗持って走ったら点取れるかな?
ひまり
やめて!絶対レッドカードもらうから!でも…旗じゃなくてもはるとならみんなを元気づけられると思うよ。
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